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株式会社福地建装 代表取締役社長 福地 脩悦

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住まいと電化の連載コラム「高性能住宅の真実」

時代潮流を見定めた家づくりの思考 「住まいと電化」掲載 2012年10月号

暖炉の炎で気持ちが癒されるのですが
家中の燃焼物の全てを電気で賄うとは何とも無機質な空間になりそうな気もします。
暖炉に赤い炎が燃えている光景を見るだけで、住み手の心や気持ちが癒されるものです。
その昔、私達は、薪や石炭などを燃やして暖をとっておりました。
部屋を暖めるのではなく、囲炉裏やストーブなどの燃える炎に直接手や身体をかざして暖かさを受けていたのでしょう。
身体の前面の開いた綿入りの褞袍(どてら)を着込み、火の暖かさを身体の前部で受けて、背中の寒さを綿入れで防寒していました。
囲炉裏やストーブの周りは、一家団欒で過ごせる最適な場所でもあったようです。
しかしながら、この薪や石炭を燃やすと頻繁に煙突掃除や燃えカスの掃除などが必要です。その他に薪や石炭の調達や貯蔵などにも相当の手間が掛かりました。
そこへ都市ガスやLPガス、石油機器などが登場します。灯油の給油は、サーバーを使えば、一ヶ月以上もタンク供給を行う必要もありません。都市ガスやLPガスは、水道のように蛇口をひねると燃料が出てきます。燃焼機器の使用は、燃焼させるため外部からの酸素供給と燃焼ガス排出が伴います。更に生火を使用すると火災や火傷、周辺を汚すなどのリスクも伴うことに。特に少子高齢化が進み、子供とお年寄りだけの時間が多くなると留守にする家族は、生火を使用しない方法を思慮するようになります。
手間の掛からない安全清潔で暖かい暖房手法は、時代の流れで必然的に定着しました。

平成元年がオール電化元年か
昭和から平成に入り、電化住宅の需要が少しずつ増え始めました。
当時はオール電化とまでは言えない「部分電化Jで電気温水器がその中心でした。深夜時間帯の発電設備が余剰するため、電力会社はその電気を安価に供給できます。私達ユーザーは、安価な深夜電力で高熱のお湯を貯め、更に蓄熱暖房器に熱を貯めます。そのお湯や熱を、給湯や暖房に使用するようにしました。
厨房の調理機器であるガスコンロの替わりとなるクッキングヒーターは、当時、シーズヒーターやハロゲンヒーターが主流で、決して使い易くて万能なクッキングヒーターと言える代物ではなかったような気がします。
この当時のオール電化住宅は、生火が見えない、湯切れが起きる、ガスコンロのような強い火力を得ることが出来ないなど課題も多くあったのです。
とにかく清潔、安全、便利だけが特徴だったように思われます。
このようにオール電化住宅のスタートは決して順調ではありませんでした。

オール電化住宅を急成長させた電磁機器
オール電化住宅が一気に急成長したのは、電磁(IH)ヒーターの登場からです。この電磁波は、通信媒体として近くに在るラジオやテレビ、パソコンも含め、殆ど全ての電気機器で使われている電磁波の持つエネルギーを熱変換して調理器具にしました。
電子レンジ、IHクッキングヒーター、炊飯器などが代表的な電磁機器です。
IHヒーターは、機器そのものが熱せられず、鍋などの器が過熱され、熱効率が高くてガスコンロなみのハイカロリー調理が可能となりました。
電磁調理器は、消費電力こそ大きいのですが稼働時間に限りがあるため使用電力量は比較的小さく、同じ熱量加熱では、ガスコンロより省エネになるとの文献もあります。
このキッチン用電磁ヒーターの登場は、200V配線が必要となるため、蓄熱暖房器や温水器と一緒にした時間帯別料金制度を設けてからオール電化住宅が一気に飛躍しました。
ひと頃は電磁波による健康被害を危惧するキャンペーンが巻き起こりましたが、既に数百万台にも及ぶ電磁機器が供給されており、実害とされる健康被害の報告はありません。
生火を使用しないため清潔であり、火傷や火災の不安も少なく燃焼機器より長持ちして、ガスコンロなみの火力の加熱調理が出来るとなると、まさに堰を切ったようにオール電化住宅ニーズが多くなり現在、新築住宅の90%がオール電化地域も在るとのことです。


後記タイトル
・パッシブ・ハウス待望論が
・湿度管理が省エネの要に
・奥様が美人になる家
・キャッチコピーだけが独り歩き

「住まいと電化」10月号掲載内容です。
続きは書店にてお買い求め下さいませ。

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