高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

結露と換気の問題

窓の結露や壁のカビ、床下の換気の悪さなど

2014.10.29

屋根裏の湿気で困っております

質問者/神戸市垂水区・SKさん(会社員・34才)

約2年前に輸入住宅(2x4)を建てたのですが、10センチ厚の断熱材(グラスウール)が2x6の垂木に施工されているのですが、棟木あたりで結露して、水滴がポトポト落ちてきてしまいます。この結露は夏結露で屋根がきつい日差しで温度が上がってきた時に室内との温度差が増すために結露するようです。つまり通常の冬に起こる結露ではなく、今の時期に起こります。軒下換気は無く、きり妻の妻側に通気窓(南北)があり、そこからは常に風が入ってきます。特に屋根裏の通気が悪いとは思えません。垂木に10cmのグラスウールを使用するのが問題なのでしょうか。このグラスウールは銀のシートと透明のシートに包っており、透明のシート側(室内側)に結露します。グラスウールを垂木では無く、床(2階の天井)にすれば結露の問題はなくなるのですが、これでは屋根裏があまりにも高温になり使えません。ハウスメーカは悪くは無いのですが、対応が分からない状態で困っています。何か良い方法はありませんでしょうか。
質問の内容だけでは状態が充分に掌握出来ませんが、2×4の場合、屋根を支える木材(本文で垂木と言っている)の寸法が、150mm以上あります。100mmのグラスウールを充填しても上部に50mmの空間が出来、この空間で屋根材が受熱した日射熱を吸収するようになっています。したがって充填方法に間違いはありません。しかし、軒下より、断熱材の上部に自然空気を取り入れ、棟木から放熱することが肝心です。
棟木が空気抜きになっている部材も市販されています。妻側から空気を抜く方法もありますが、2×4で妻側通気はその分、横垂木で屋根を上げる構造にしなけば効果はありません。ともかく、この時期に夏型結露が発生しているということは、盛夏を向かえて更に深刻になるでしょう。
Kさんのいうような夏型結露であれば、軒下から断熱材の上野50mmの空間に自然空気を取り込み、棟から放熱する構造にすることです。このような構造にしますと、日射熱をうけて温度が上昇する毎に流通する自然空気の量が増え、湿気も一緒に排出します。
しかし、もう一度、夏型結露(冷房の冷気で断熱材の内側に結露する現象)どうかの確認をすべきでしょう。冷房器で冷やされた内部周辺温度と、外気温と外気湿度を計測し、湿り気空気線図を用いて露点になっているかどうかを確かめる方法があります