高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

契約・法規のトラブル

業者側のミスで発生した補修工事費用など

2007.12.04

すが漏りで困っています

質問者/長野県中野市・KTさん(会社員・41歳・男)

2年前に工務店で新築した家が、この冬に「すが漏り」により軒裏・屋内の壁・天井が水により傷んでしまいました。春を待って工務店で修理の予定でしたが、工務店の社長より「すが漏りは自然災害なので保障で直すつもりはない」との話があり、困っております。原因は瓦・天井裏の断熱材など考えられますが、それについても保障しない考えのようです。
この工務店に対して良い対処方法があればアドバイスいただきたいのですが。何卒、よろしくお願い申し上げます。
スガモリ現象はいくつかの諸条件が重なった際に発生いたします。施工状況が標準範囲であってもスガモリが生じる場合があります。したがって、一概に工務店への保障を求めるのが困難な場合もあります。スガモリはまず、天井裏の断熱材が薄いことと小屋裏の自然換気が十分でない場合に発生しやすくなります。さらに居住空間での生活発生水(洗濯、炊事などで発生する水分)が増加した際に生じます。この3つの状況が重なった場合にスガモリが生じやすくなります。天井の上にポリフィルムで防湿して断熱材を載せておりますが、実際にはポリフィルムを敷いていても、この3つの状況が重なればスガモリが生じる場合があります。
天井裏の断熱材の厚さも、小屋裏の自然換気も基準は設けてありますが、規制がないので施工者の裁量の範囲で行われているのが実状です。保障という大げさなことでなく、天井裏に断熱材を厚くすることは費用的にも安価ですので「材料費を支払うので敷設施工を無料で行ってください」とお願いしてみてはいかがでしょうか。また、小屋裏の自然換気も換気口が不足でしたら換気フードを追加する工事が必要です。これも大した費用は伴いませんので、ある程度の負担をしてでもスガモリのしないように対処すべきでしょう。放置しておきますと壁体内のグラスウールが湿気を吸って断熱効果がますます悪くなり、さらに壁体内に腐朽菌を発生させる場合があります。