高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

構造・建材について

断熱性や防音性、構造の強さなど

2021.08.17

図面と違う屋根が施工されどうしたらいいのでしょうか?

質問者/兵庫県三田市・Oさん(40歳・男)

 新築住宅を施工してもらっています。本来、2階の南側のベランダ部分全部を屋根で覆ってもらうようにお願いし、図面もそのようになっているにもかかわらず、施工がなされていません。工務店側は、非を全面的に認めています。
工務店側からの申し入れで
1.このままの屋根で、テラスをつける
2.屋根をやり直す
と2つの提案をされました。
 2.屋根をやり直す場合は、ベランダまでの屋根の高さが現状では低くなってしまうため、2階部分を全部一度はがして全体の屋根の高さをあげて、もう一度作業をする形になると思います。その場合、柱は継ぎ足されたりするだけなのでしょうか?耐震性に問題は?
 また、屋根が現状のままだと値引きなど工務店側に要求できることはありますか?信頼性にも大きくかかわってきていて困っています。
 家づくりの発注契約を行う場合、見積もり金額の元になる図面と仕様書に沿って約定を交わすことになります。本件の場合、その仕様に沿っていないわけですから、工務店側が変更の工事を実施することは当然のことだと思われます。
 確かに屋根を長くしてベランダを覆いますと、突端の高さが保てなくなります。
屋根を剥がしてやり変えを行う場合、屋根束が短くなる場所が出てくることもあり得ます。この場合、屋根の束柱を取り替えることになるでしょう。構造的に柱を継ぎ足す部分が出てくるとしたら、しかるべき柱補強が伴いますが、構造的な強度が担保されることが基本となります。主要の柱は継ぎ足しであっても、耐震性の強度が瑕疵担保責任の法律で義務化されます。
 この瑕疵担保責任の存在をしっかり意識していただいて施工を行うように要請すべきです。それでも、契約仕様と異なる屋根となってしまう場合、ある程度の工事費交渉を行う事も可能と思われます。
 工務店側が非を認めて変更工事を行う姿勢が伺えるので、友好関係を保てるように工事を進めることが建主として賢明な方法だと思われます。