高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

結露と換気の問題

窓の結露や壁のカビ、床下の換気の悪さなど

2021.07.27

地下室の結露とカビに悩んでます

質問者/北海道旭川市・KNさん(主婦・34歳・女)

 去年の6月に今の家を中古で購入しました。主人が自営業をしていますので、駐車場が多いのと、仕事で使うものが収納できるので購入しました。買ったときは気がつかなかったのですが、9月に地下室に行くと水が一面にたまっていて、長靴でないと入れないほどでした。ビックリして購入先の方に事情を説明したのですが、そんなことはないと言われ、水道管等を調べてみたのですが、結露だということがわかりました。
 水がたまるたびに、スコップ等で水を集めバケツで運んで外に捨てています。
気づくと隣の部屋の天井はカビでびっしりになっていました。私はアトピー体質で、カーペット等も全てアトピー用のを使っていて、今の家は全室フローリングなので安心していましたが、地下室に用事があって行くときは大変です。マスク等をしていかないと、くしゃみや鼻水、目まで痒くなることもあります。主人の仕事道具等にもカビがつきはじめ、せっかく購入したのに地下室が何の役にも立たなくなってきました。でも、その地下室にボイラーとガスのメーターがあるので、どうしても行かなくてはいけません。どうにかして結露とカビを防いで、うまく使っていく方法はないでしょうか。教えてください。お願いします。
 夏場の地下室部分のコンクリート結露は、地熱(夏も冬もほぼ15℃程度)の影響で冷やされており、空気中の水蒸気が冷えたコンクリートに凝縮されて結露となります。しかし北海道は本州と異なり、空気中の湿度が低いので、バケツで汲み取るほどの結露が生ずるとは通常あまり考えられません。水道管の損傷以外では地下浸透水などの要因も考えられますので調査を要します。つまり、地下の水分量が多く、コンクリートに浸透して地下室の湿度を異常に高めてしまいますと結露が生じやすくなります。結露というより、地下浸透水ともいえるでしょう。
 抜本的な解決法としては、コンクリートを冷やさないようにすることと地下浸透水を防ぐことです。地下浸透水を防ぐには、コンクリートの外側からの防水層を施工することになるでしょう。この際、一緒にスチレンフォームで外側から断熱すると解決します。しかし、これはかなりの大工事になります。
 簡単な方法としては、コンクリートの内側からスチレンフォームを断点なく張り付ける方法があります。50ミリ程度のスチレンフォームを桟木で押さえてコンクリート釘で打ち込みます。車庫の場合、このスチレンフォームの上から熱に強い石膏ボードなどで仕上げる必要があります。これでも床の部分は結露が生じますが、床に取水升を設け、この升に向けて線状の細い溝を彫って水を集め、できればフローセンサー付きの電動ポンプで自動排水するようにすべきです。
 また北海道の場合、夏場の湿度もさほど高くないので、換気量を大きくすることも対応策のひとつとなります。できるところから対応してください。