高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

その他の問題

虫や騒音、振動など、その他の問題

2008.10.29

2階の一部屋だけが揺れて雨漏り

質問者/匿名さん

 これはやはり心配なことかどうか、を知りたくてメールをさせていただきました。
 10年前に金融公庫の融資を受けて建てた家なのですが、2階の1室(和室)だけが普通より響く(揺れる)ように思うのです。普通に歩いているだけなのに、どしんどしんと揺れ音がするし、窓もビンビン鳴ります。その現象は新築時からでしたが、当時からこれは和室で畳だからかと思っていました。その部屋が載っている下の階は上のその部屋より大きいのですが、どうやらちょうど上の階との継ぎ目?部分から雨漏りがしているようで、継ぎ目の部分に当たるクローゼットの天井部にシミが出来ていたり、欄間の障子に水がしたったあとの茶色いシミが出来ています。よく見たら2階のその部屋も窓枠から雨が染みているようです。
 その部屋が揺れることと雨漏りが関係あるなら、これは構造上の問題かな、と思いはじめました。でも一応、金融公庫を使ったので検査もあったはずだし、欠陥住宅ではないと信じたい反面、雨漏りに対しては早急に対策を取るつもりですが、耐震等対策もしたほうがいいのかと悩んでいます。良きアドバイスをお願いします。
 一部屋だけが揺れる現象は、2階を支える大梁の間隔が長い場合にこのような状況になります。この揺れ方が耐震性に大きく影響を与えるものではないと思われます。しかし、不愉快な揺れを解決するには、その大梁を1階の邪魔にならない部分に柱を立てて支えることが最善の処置方法と思います。その場合、1階床下の土台に、その柱が載ることが前提です。
 住宅金融公庫の仕様で設計した場合、10年前の建築でも必要な耐震性は担保されているはずです。耐震性の向上のための備えには、過剰すぎることはないと思われます。阪神・淡路大震災後、建築基準法が改正になり、従来のものより、さらに頑丈な仕様となっております。さまざまな耐震補強の方法がありますが、工務店と相談して、現在の建築基準法なみに耐震補強を行うべきと思われます。
 雨漏りについては、建築して10年くらい経過しますと、壁の防水シーリングなどが劣化したり、その間の台風や地震などで屋根材や壁材の一部に欠損が起きている場合があります。平成12年以降の新築住宅においては、住宅品質確保促進法で雨漏りトラブルにおいて、施工者の責任が義務化されております。しかし、本件はそれ以前の住宅なので、補修工事はそれなりの費用がかかることは致し方のないことと思われます。
 屋根、外壁などを再検証して、そろそろある程度、大掛かりなメンテナンスの必要な時期に来ていると思います。