高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

工事ミス・トラブル

床下浸水やアルミサッシの歪みなど

2021.11.15

壁から水が漏れて床にカビが発生

質問者/神奈川県横浜市・KKさん(主 婦・33歳・女)

 購入して1年の新築の鉄筋コンクリート3階建ての家です。裏は山になっており、家の裏側は2階まで土に埋まっています。5棟現場です。
 問題は水漏れです。土に埋まって外側の壁は見ることができませんが、内側の壁から水が洩れていて床に流れ床にカビが発生して、気がついて売主に電話しましたが、絶対に外からの水漏れはないと言われ、そのままにされてしまいました。でも、どんどん床カビがひどくなるので早く床を開けてもらうように言って、9月に開けてもらいました。床は1メートル四方腐っていました。壁は石膏ボードをはずしてもらい、コンクリート剥き出し状態にしてもらったら、いきなり水が吹いてきました。
 今は外の土を掘り起こしてまして、コンクリートが見えている状態なのですが、どこが水浸入口かがわからないのです。現場は地中3メートルの深さがあり、1階部分の屋根がけんち石まで続いていて、2階部分は1階部分より小さいので、けんち石と家の間はコンクリートになっており、配水管も入っていませんでした。
 今は業者(売主の下請け)がしっかりと工事をしてくれて、水漏れ原因を探してくれることを願っていますが、修復できるのか不安です。
 コンクリートを地下に埋め込み、中に居住空間を造る場合は、万全の湿気対策が求められます。
 本件は、前面が普通の地上にあるため、湿気が左右に回り込むと考え、コンクリート防水に関心を寄せなかったのでないかと思われます。裏面の山に雨が降りますと、雨水が浸透します。コンクリートそのもは透湿するため、外見上はまったく亀裂や隙間がなくとも、吸い込んだ水がコンクリートの中に出来た石と石との隙間に停滞して、居住空間に様々な影響を与えます。ドライピットといって、コンクリートの壁と土との間に擁壁で空間を造ったり、シート防水、アスファルト防水、最近ではFRP防水などの対策が取られます。本件も土を取ってコンクリートを居住空間の20センチくらい下まで露出させ、上記のような対策を行わなければなりません。
 本件は住宅品質確保促進法の瑕疵担保責任の適用になると思います。つまり、法的に施工者側はその責任を全うしなければならないということです。しかし、一方的にその権利だけを主張しますと、竣工時の瑕疵であったかどうかの、ややこしい問題になる場合もあります。質問者が多少の負担をしても施工者に気持良く、対応できるような穏やかな交渉を行ってください。