高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

工事ミス・トラブル

床下浸水やアルミサッシの歪みなど

2023.06.08

水道管の床下での水漏れ・カビ被害

質問者/兵庫県宝塚市・SHさん(会社員・30才 女性)

 はじめまして。
 春に新築木造3階建の建売住宅を購入した者です。
 現在、床のたわみがひどいので、修理依頼中で。1ヶ月経っても何の連絡もなし。
 そろそろ催促してみようかと思っていたところ、床下点検の飛込み業者の方が来られて、急遽、床下を見てもらうことになりました。
 すると床下に1cmほどの水が溜まっており、床裏の木材がカビだらけの状態・・・どうやら水道管から水が漏れているらしいのです。
 不動産屋さんには、一刻も早く修理して欲しい伝えておりますが、どのような業者の方がいつ来られるのか、そしてきちんと修理して頂けるのか、対応が遅いし、とても不安でなりません。
 柱の具合も非常に気になります。
 このような状態の場合に考えられる修理内容と点検する項目を詳細に教えて頂けないでしょうか?
 見えない場所だけに、こちらもきちんとした知識をもって業者の方と対応したいと思っております。よろしくお願いいたします。
 これは住宅のトラブルの中では最も深刻なもので、一日も早く適切な処置が必要です。
 先ず、水道管からの漏水かどうかの確認が必要です。給水側の漏水は、家中の止水栓(湯栓も含む)を止めて、水道メーターの作動を見る事によって簡単に確認できます。一切の水やお湯を使用していない時、水道メーター(自治体によって異なりますが、多くは地中ボックス中に計測器がある)に可動が見られる時は、漏水している事を意味します。(素人でも確認出来ます)
 処置の仕方は、漏水の個所を特定し補修をしますが、勿論専門職でなければできません。場合によっては床を剥がしたり、基礎コンクリートに穴を開けたりの大きな工事になる場合もあります。また、こうした給水側の漏水の他に、排水側の漏水もあります。台所や洗面所、特に浴室の浴槽や洗濯機の排水を行った時、空気抜き用などの口から床下に漏水する場合がよくあります。この場合は、給水側の漏水より簡単に処置できます。
 上記のような、給排水のトラブルの他に、床下の地盤面が外の地盤面より低い事による、床下の浸水現象も考えられます。床下は外の地盤面より若干高くなくてはなりません。地下の水面位の高い士地(浅く掘ってもすぐに水が出る士地)では、特に外と床下の地盤面の高さに差を付けなければなりません。床下に乾燥した砂を盛ったり、外部の排水溝の高さを低くしたり、水はけをよくする事が大切です。また、床下の風通しを点検する事が大切です。床下換気口の位置、数、大きさ、さらには間仕切り基礎コンクリートの通風口の確保などが重要となります。床下は常に乾燥状態にしておくことが最も重要な事です。床下の湿気を放置しますと、腐食菌が発生しその菌を食べる虫が繁殖し、土台や柱が短期間のうちに腐食してしまう場合があります。また、床下の断熱材が湿気で断熱効力を無くする事から、その部分が低温となり湿気が集まりやすくなり、腐食が助長しますので早急な対応が必要です。
 対象の工事は、配管設備工事、土木工事、大工工事、基礎工事、場合によっては内装工事に至る事があり、工務店全般の仕事に及ぶ事があります。
 普段目にする事の少ない床下は、家を支える重要な部分を凝縮してある部分でもあります。本件のようなトラブルを回避するためには、住宅を購入時、もしくは新築する際の最重要チェック事項である事の認識が必要です。