高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

構造・建材について

断熱性や防音性、構造の強さなど

2021.04.16

柱状改良の場所や基礎の仕様

質問者/茨城県つくば市・Mさん(会社員・49歳・男)

 木造ロフト付き2階建てで、地盤調査で所々軟弱な場所(N値2程度)があるため、柱状改良(600kN/m2)とベタ基礎が必要とされましたが、その場合、柱をどの位置に打つべきか、また基礎仕様で配慮すべき点について教えていただけないでしょうか?
 地盤調査会社の案は、基礎立ち上がりの下に1間間隔以下で柱を打つものです。一方ハウスメーカーは、スラブ中央下にも打つべきと言っていて、この場合、柱の部分で集中荷重がかかる可能性が気がかりです。どちらの案が妥当でしょうか? また、柱による荷重のばらつきにより、基礎下の砕石や鉄筋の仕様を厚めにしたほうが良いのではないかと思っているのですが、その必要はないでしょうか?
 なおハウスメーカーからは、ベタ基礎の下面を平らにする案がきていて、外周部の厚みが通常よりも逆に薄くなっているのが気になっています。以上よろしく願います。
 建物全体を支える地盤補強について、万全の対策を講ずるに越したことはありません。本件については、地盤調査を行って、その結果に基づく調査会社の補強仕様、それとハウスメーカーの補強計画、さらには質問者の思いが異なっている点にあるのでしょう。
 結論から言って、本件の地盤改良については、全面的にハウスメーカーに一任させるべきです。集中加重とか等分布加重などに対応する構造的な課題は、あくまでも地盤を調査したデータに基づき、細かな専門的な仕様書を作成します。この地盤調査を行うと、ほとんどが地盤保証保険がセットとなっているものです。
 また、ハウスメーカーも地盤補強が不十分で不同沈下などの事象が発生した場合、瑕疵担保責任という法律で、施工者の責任が義務化されています。したがって誰が何と言っても、後日、問題の発生しないような対策を講ずることでしょう。
 地盤や構造体に関しては、地盤調査の結果に基づいた仕様書が基本となります。通常ハウスメーカーは、その仕様書にさらなる安心度合いを加味する対応を行うものです。本件においてもハウスメーカーを信頼し、気持ちよく施工できる環境を整えてあげたほうが賢明と思われます。