高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

結露と換気の問題

窓の結露や壁のカビ、床下の換気の悪さなど

2009.10.20

床下換気、除湿の効果的方法に悩んでいます 2008.10.20掲載分

質問者/茨城県取手市・ INさん(会社員・43歳・男)

 先日、ある業者が床下無料点検をするということで見てもらったら、3年前に塗ったシロアリ駆除剤がまだ乾いていない状況で床下にかなり湿気があるため、床下換気扇の設置を薦められています。その後、インターネット等により自分なりに勉強しましたが、床下換気扇と床下除湿機と除湿用木炭、木炭にもいろいろあったりして、…いったい、どのやり方が効果的なのか悩んでいます。
 換気扇と木炭の両方をやったほうがいいのか。そこまでしなくてもいいのか。除湿機のほうがいいのか等々。
 是非、専門的なアドバイスをいただければ、と思います。
 床下は先ず乾燥状態であることが前提です。
 3年前の白蟻駆除剤がいまだ乾いていないということですが、ひとシーズンで少なくとも表面は乾燥状態になるのが普通です。薬剤処理した部分が濡れたように着色している場合がありますが、まずはしっかりと確認してください。いずれにしても床下を乾燥状態にさせるため、床下換気扇を取り付けることは、建物の環境維持に極めて有効な手段です。
 最近、床下の腐食を防止するために開発された床下除湿機が市販されるようになりました。こうした機械を設置する場合、地下に地下浸透水や雨水を浸入させない構造の床下環境が前提です。床下の湿気が換気扇によって隅々が均一に換気できない場合、こうした機械が必要となります。本件も含め、通常は建築基準法などの指導で床下換気扇で賄えるように施工されているのが普通です。本件において、床下換気扇を取り付けたからといって、白蟻の被害が皆無になるわけではありません。周辺の土壌処理を定期的に実施する必要があります。
 床下に炭や活性炭を敷き詰める場合も、床下に浸透水や雨水が浸入しないことが前提です。炭や活性炭は、遠赤外線効果などが認められますが、調湿効果は極めて小さいものです。特に本件のように湿気が抜けない状況の中で炭を充填しても、効果は一時的なものでしかありません。また、扱いを間違えますと、湿気を含んだ炭自体の表面にカビが生えることや、蟻が炭の上を駈けずりまわることもあります。むしろ天井や壁の中に充填すると清涼感を向上させるなどの面白い効果があります。このほか、脱臭と調湿効果が極めて高いシリカゲルで造った床下調湿剤も市販されております。