高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

結露と換気の問題

窓の結露や壁のカビ、床下の換気の悪さなど

2009.12.02

一ヶ所にだけカビが発生。原因は? 2008.12.02掲載分

質問者/埼玉県・Kさん(会社員)

 はじめまして、私は埼玉県に住む者30代の会社員です。 家は昨年の4月に木造2階立ての2世帯住宅を建てたばかりです。先日2F居間の出窓の左となり部分の壁紙にカビができているのを発見しました。すぐに工務店の人を呼び、壁紙と石膏ボードをはがしたところ柱の一部にもカビが付着していることがわかりました。
 原因は結露か雨漏りかもしれないと思いましたが、大工が調べたところ雨漏りではないいうことで、原因を突き止め、かつ柱が湿っていたため、柱が乾くまで1週間から10日間様子を見ることになりました。
 工務店担当者が言うには「材木によっては初めから多く水分を含んでいるものあるので」との説明でしたが、湿っていた部分はその柱の1部分だけで、その上下部分とも乾いた状態でした。他の部屋も見たのですが、カビが発生しているのはその1部分だけでした。
 修繕方法としては柱が乾いた時点でカビの付着した個所をカンナで削り防カビ剤を塗るとのことでした。ただ原因が明確にならないと同じ事の繰り返しになりますし、通し柱ではないため、大事には至らないと担当者は言っていますが、とても不安です。(「出窓の取り付け部分の不具合で結露があるのでは?」の問いに、担当者は「それはないです。」と説明しています。)
 このような一ヶ所のみカビが発生する原因として何が考えられるのでしょうか?また修繕も上記方法がベターなのでしょうか?教えてください。よろしくお願いします。
 カビが発生する原因は、低温部分に生活で発生した水蒸気が凝縮(結露)して含水量が多くなり、その周辺温度が一定以上に高くなり、さらに周辺空気の動きが停滞している場合に起きます。つまり、人が生活できる温度エリア内で、断熱が不備で低温部分がある、人が住んでいて生活発生水(生活のために自然に発生する水分4人家族で一日約20リッター)がある、建材の中で空気が動かない等の条件でカビが発生します。
 施工担当者が言うように、竣工時は工事水といって木材自体の含水量や、雨水などが多く含めれていますが、昨年の4月完成と言う事で工事水はほぼ均一化されてるのが普通です。
 質問のように建物の一部だけカビが発生する現象で考えられる原因は、その周辺が低温部分である事がほとんどです。低温部分をつくる原因としては、建材の断熱性がその部分だけが何らかの理由(断熱材の断点や隙間など)で低下している事が考えられますので、しっかりと検証して対応して下さい。