高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

構造・建材について

断熱性や防音性、構造の強さなど

2010.01.28

高温多湿の気候条件と輸入住宅の是非 2009.01.28掲載分

質問者/Toshiyuki Hashimoto

 いつも拝見させていただき大変勉強になっています。わたしは夏は高温多湿、冬は雪が降る新潟に家を建てる予定で現在検討中ですが、高気密高断熱の北欧型の輸入住宅を考えておりましたが、地元の工務店では、高温多湿の環境には向かないのではと言われました。本当なのでしょうか。このような環境における輸入住宅の構造体、木製窓の耐久性などについて教えていただけないでしょうか。また最適な工法、断熱法についても教えていただければ幸いです。
 北欧型の輸入住宅は、従来の日本の住宅と異なり、外観において独特の情緒性を持っており、家を建てる人の興味を誘います。確かに、地元の工務店さんがいうように、北欧型の輸入住宅は、日本の気侯風土に必ずしもマッチしているとは思いません。一般的なグラスウール断熱を行う時は、冬期間や春先の乾燥時期に、断熱材や構造材が抱えた水分を完全に吐き出さなけれぱなりません。水分を残したまま、梅雨、夏をむかえますと、短期問に断熱性能が劣化したり、家を腐らす恐れが出てきます。施工法や通気層の在り方など十分な知識と技術が必要です。特に本州の日本海側の気候は、高温多湿であり、年間通じて低湿度の北欧で確立されたグラスウール断熱の手法を採用する場合は、特に施工上の注意が必要です。北欧型輸入住宅と同じ外観を日本古来の軸組在来で施工する事は可能です。断熱方法や工法といってもそれぞれが一長一短があります。具体的に希望される家の仕様条件、立地条件など詳細な条件を検証し最適な手法を特定する事ができます。木製窓は、断熱性において極めて高く、気密、水密、耐久性能もアルミや樹脂とあまり変りません。しかし、南側等の陽のあたる場所へ取り付けますと、紫外線の影響を受けやすく、ほぼ毎年のように塗装の保守が必要となります。