高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

契約・法規のトラブル

業者側のミスで発生した補修工事費用など

2010.02.15

住宅メーカーの倒産について

質問者/宮城県仙台市・匿名さん(会社員・36歳・男)

 先日、わが家を建てていただいた工務店が倒産しました。幸いなことに、瑕疵保険会社と契約していたので、最低限の不具合には対応してもらえるのかと思っております。
 そこで、倒産した工務店に対して、今のうちにお願いしておくことなどはあるでしょうか? 個人的には将来のリフォームなどに備え、工務店が持っている資料(工事図面や点検記録など、持っている資料すべて)については、こちらでもらっておきたいなぁ、と思っています。アドバイスをお願いいたします。
 完成した日時が微妙ですが、昨年の10月1日以降に竣工・引き渡しを受けた家には、瑕疵保険の加入が義務づけられております。本件では、まずその確認が必要です。10月1日以降の引き渡しで瑕疵保険に加入(他に供託金納付の方法があるが、多額のため、ほとんどの工務店は瑕疵保険加入)しますと、建主さん用に瑕疵保険の付保証明書が施工工務店を通じて交付されているはずです。
 瑕疵保険とは、瑕疵担保責任という、竣工までの期間内の不具合が要因で、構造体欠損と雨漏り事象が起きたとき、施工業者にその責任を義務化した法律があり、その責任を本件のように施工工務店が竣工後に倒産して履行できなくなった場合に保険で補う制度です。瑕疵保険会社との契約で、そのあたりの対応は充分であると推察されます。しかし今一度、再確認したほうが良い思います。
 通常、工務店が倒産すると債権者が資産凍結を行うため、資料などの持ち出しが極めて困難になるものです。できるものであるなら、質問者の新築工事に関るすべての資料を提供していただくく交渉をすべきです。瑕疵保険にしっかりと加入していた場合でも、施工工務店が倒産して存在しないのですから、瑕疵責任事項が発生した場合は、他の工務店に建主さんが依頼し、その費用を瑕疵保険で担う形となります。瑕疵保険会社との充分なすり合わせが必要です。