高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

構造・建材について

断熱性や防音性、構造の強さなど

2010.02.17

地盤改良の実施時期について 2009.02.17掲載分

質問者/新潟県長岡市・HMさん(公務員・35歳・男)

 地盤改良についてお聞かせください。建築予定地は古くからの住宅地であり、さほど地盤の軟弱な土地ではないと考えておりますが、地盤調査の結果、深さ1.2メートルの表層改良が必要とのことでした。改良すること自体には疑問を感じませんが、建物の重量を支える部分ですから十分に気を使いたいところですし、お金をかける以上は最大限の効果を期待したいものです。そこで気になっているのが、改良された地盤の養生期間についてです。他のお宅の工事現場などを見ていますと、地盤改良後すぐに(2~3日後には)基礎工事に取り掛かっているようですが、一方で「改良後、雪に押させて(予定地は積雪地域ですから)春から工事にかかったほうが良い」とか「改良した地盤を十分、梅雨の雨にさらした後、基礎工事をはじめると良い」などの意見も聞かれます。
 このような「雨降って地固まる」的な発想は、果たして表層改良技術にも適合するのでしょうか? 地盤のことですから、慎重になってなり過ぎということはないのかもしれませんが、時間の浪費も避けたいところです。的確なアドバイスをくださいますよう、お願い申し上げます。
 地盤改良の方法にもさまざまな工法があり、本件においては地表1.2メートルの改良工事ということですから、地表の土壌の入れ替えや、ラップコンクリート手法(砂利とコンクリートを交互に埋め込む)などがあります。基礎工事と同時に行うこともあり、必ずしも地盤改良に養生期間が必要だということではありません。
 一番自然なのは、岩盤のある地表1.2メートルまでの地表の土壌を、砕石などで入れ替えを行う手法だと思います。家の基礎部分の地表を砕石(0~80ミリ)と入れ替えた場合、盛り土作業と転圧作業でかなり地盤が強化となります。この場合は、多少の養生期間を必要とします。
 いずれにしても、地表1.2メートル下に岩盤があるのですから、工事としてはあまり難しいことではありませんが、現場の状況によって、さまざまなやり方がありますので、施工者と十分に協議して施工を行うべきでしょう。