高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

契約・法規のトラブル

業者側のミスで発生した補修工事費用など

2010.06.02

窓と雨戸の間の水漏れ 2009.06.02掲載分

質問者/鹿児島県鹿児島市・匿名さん(会社員・28歳・女)

 新築でまだ半年しか経っていませんが、雨戸を閉めていても窓と雨戸の間に上から雨水がしたたります。工務店へ原因の究明と雨戸の取り替えを依頼しても明確な原因の説明はなく、「雨水が漏れるのはしかたがない。雨戸は雨を防ぐためのものではなく、窓ガラスが割れるのを防ぐためのものだから、そのように納得してもらうしかない。処置として水漏れ部分をサービスでコーキングする。今後、コーキング部分が劣化して、再度水漏れが起きても同じ対応しかしない」と言われました。
 通常、雨戸は閉めていても窓と雨戸の間に水漏れは起こり得ることなのでしょうか。納得がいきませんが、仕方がないと受け入れるしかないのでしょうか。また、「サービスで」と言われたのですが、10年保証の対象にはならないのでしょうか。
 確かに雨戸に対して雨水の漏水防止効果を期待することはできません。雨水漏水のほとんどは雨戸も含むサッシの上部の壁との収まりから生じます。本件のような窓の上からの漏水はその証しでもあります。雨戸の不具合から生ずる漏水は、窓の下部から漏水する場合が多いのです。
 本件は竣工して半年しか経ておりませんので、ほぼ間違いなく瑕疵担保責任の対象となると思われます。この瑕疵担保責任という法律は、雨漏りと構造体の竣工時の瑕疵に対して10年間にわたり施工者が責任を真っ当するよう義務化されています。業者が言うように、コーキングの劣化が要因の場合、竣工時の瑕疵になりませんので、そこを強調しているものと思われます。しかし、半年でコーキングが劣化するとは思われず、そのことが要因で漏水するとは考えがたい気がします。コーキングの施工方法も含む、まさに竣工時に瑕疵があったものと判断せざるを得ないと思われます。
 現場を見もせずに瑕疵担保責任の対象になると断言できませんが、このような法律を盾にして根気よく施工業者と交渉してください。利は質問者に有利な状況にあります。