高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

契約・法規のトラブル

業者側のミスで発生した補修工事費用など

2010.10.16

契約条件を満たしていませんでした

質問者/とまと

完成後、半年経った新築マンションを購入しました。
実際の部屋を見学し、ほぼ気に入ったのですが、想定予算よりも高いことと、1階である点が気になり、すぐには購入に踏み切れませんでした。1階で気になる点は、防犯上のことのみならず湿気によるカビの心配がありました。しかし、24時間換気もあり、見学した時にきれいだったため、契約に至りました。

しかし、契約書に捺印後部屋に入ると、壁やドアの一部にカビが生えていました。大変なショックで、販売代理店へ出向き、考え直したい旨を伝えました。あるいは、部屋の全面クリーニングと、カビが生えている箇所だけでなく、部屋全体の防カビコーティングを条件に、そのまま購入という考えもあることを伝えたところ、後者の対応となりました。

引渡しの日、「カビの処理も行った」という代理店に、クリーニングとコーティング処理の施工終了書類を提出して欲しい旨伝えたところ、「業界的にそういうものは存在しない」という回答でした。

まさか、クリーニングとコーティングをやっていないなどとは思っておらず、当然のこととして、処理済の書類を求めただけなのですが、急に不安になり、実際はやっていないのではないかと疑問をもちました。代理店は、「そのような書類を用意できるか確認し、折り返す」と言ったきり、2週間たっても音沙汰なし。

その後、別件で担当者の上司から連絡があった際、書類提出を求めると、「そういうものは存在しない」と同様の回答。売主が「下請けの下請けにだしているものなので・・」というので、ならば下請けの下請けの連絡先を教えて欲しいと伝えると、「聞いたところで、向こうも何を聞かれているのか分からないだろうから」とのことで教えてもらえませんでした。

「本当に部屋全体のクリーニングと防カビコーティングをやったのか?」と聞くと、「カビが生えている部分のクリーニングはハイターでやったが、カビが生えていないところを防カビ加工すると家にも身体にもよくないものなのです」と答え、契約条件として提示した防カビコーティングをしていないことが判明。「防カビのフロアコーティングというものが存在するし、今は健康を害さないものもあるはずです!」と伝えると、「そんなものがあるんですか?!」と言う始末。

「明らかに契約違反ではないか?」と質問したところ、「私たちは精一杯対応させて頂いておりますが、担当者とお客様の意思疎通が出来ていなかったのですね」と言われました。

「すみません」と口では言うのですが、「契約違反ですよね?」の質問には「精一杯やらせて頂いております」の一点張りで拉致があきません。その後、謝辞文が来るわけでも、連絡があるわけでもなく、少し時間があいて菓子折りが届きました。

私はその間に予定していた引越しも済ませてしまったのですが、どうしても腑に落ちません。これは、泣き寝入りするしかないのでしょうか?
半年前のマンションを購入との事ですが、今年の夏の暑さや湿気量を考慮すると空き室中に空気停滞を起こして、カビが発生し易い状況になっていたと思われます。

本件は、購入が決まってからクリーニングとコーティング処理をしっかりと施したかどうかで、業者との信頼関係が揺らいでいる状況にあるようです。
約定違反か否かの判定は、私達の立場で言及できませんが、少なくとも泣き寝入りをする事ではありません。

本書によると販売者側は、多少なりとも非を認めている様子が伺えます。
マンション購入を行って入居した後は様々な事象が持ち上がってくるものです。
業者側との友好関係の保持こそが入居者にとって、とても大切な事です。
住んでからは、換気や冷暖房を行う事で空気が動くため、カビが無くなる事も在り得ます。
契約約定の一文で関係をこじらすよりは、穏やかに業者さんをモチベートする事が質問者にとって賢明かと思われます。