高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

結露と換気の問題

窓の結露や壁のカビ、床下の換気の悪さなど

2022.01.14

ニッチのために断熱材をばらすべきかどうか。

質問者/tarumo

私の依頼している工務店では標準でトイレのペーパーホルダーを設置する箇所にニッチを作ってもらえるのですが、設置箇所が外壁に面している箇所しかないため、断熱材を薄く削らなければならないとのことです。
断熱材については、予算を追加して高性能グラスウールを入れているので
、もったいないという気持ちがあります。
確かにデザイン的な面からすれば、ニッチをつけてもらいたいのですが、断熱性能を落としたくないという気持ちもあり、迷っています。
ニッチそのものはそれほど大きなものではないので、断熱材を削っても
それほど影響はない気もしますが、そこの部分の温度差から壁内に結露など発生することはありますでしょうか?
居住地は神奈川県です。ニッチのために断熱材を削ることはよくある施工例なのでしょうか?影響度についてアドバイスお願いします。なお、トイレは1階と2階の2カ所です。

ニッチとは、「窪み」とか「隙間」と云う意味ですが、「壁を凹ませて意匠をつけた飾り棚」など、様々な意匠グッズとして使用されているようです。
本件も「窪み化粧棚」の事を前提に回答します。

化粧棚のために断熱材を薄くする事は決して好ましい事でありません。
断熱材の薄い部分が露点温度(結露の始まる温度)になり易いからです。

本件は神奈川県で内外の気温差がさほど大きくならない地域でもあります。
ペーパーホルダー程度の限られた面積で、断熱材の厚さも出来るだけ気遣い出来れば、さほど影響はないと思われます。

このように断熱材を薄くしてまで「窪み化粧棚」を取り付ける事を内外温度差の大きな寒冷地では、絶対と云うほど行う事などありません。
出来るだけ小さく、出来るだけ断熱材を薄くせずに、ニッチの取り付けを行いましょう。