高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

結露と換気の問題

窓の結露や壁のカビ、床下の換気の悪さなど

2022.03.02

天井の結露で悩んでいます

質問者/千葉県旭市・E.Hさん(主婦・31歳・女)

H15年9月に家を新築しました。最近になり勾配天井から水漏れがしてきて、住宅メーカーに調査してもらったところ、家の結露が原因だとの事でした。
リビングから2階にかけて吹き抜けになっていて、天井には杉板をはっています。杉板の上にすぐ断熱材で60ミリあり、その上30ミリあいているので、空気は通るはずなんだが、とのことでしたが、杉板をはがしてみてもらったところ、上のコンパネがびしょびしょで結露状態でした。すぐに修繕工事にはいり、2階北側勾配の杉板を全部はずし、断熱材をとりさって、新しい50ミリのウレタンボード断熱材に変えるとのことでしたが、本当にそれだけで大丈夫なのでしょうか?コンパネは断熱材をかえるときにふけば大丈夫ですといわれましたが、本当に!これから先、カビなどの問題がでてこないでしょうか?南側勾配天井部分は結露になってないのでしょうか?不安でたまりません。
天井裏に生活空間で発生した水蒸気が、冷やされた小屋裏の屋根下地に凝縮して結露となったものです。
断熱材の取替えより先に、天井裏に防湿シート(ポリフィルム)を敷設して居住空間からの水蒸気が小屋裏に入らない対策が先決でした。また、小屋裏の天井断熱の上部(断熱材と屋根材下地の間隔が常に150ミリ以上必要で、棟換気か妻側から自然換気がなされていなければなりません。冬場の結露に続いて、夏場は屋根材が90度近くまで上昇しますので、夏は暑さに堪えられない家になる可能性もあります。
とにかく、天井断熱材の上部の自然通気層が30ミリでは、ほとんど自然換気を期待する事は出来ないでしょう。このような構造になっていない場合は、強制的に小屋裏機械換気が必要となります。南側の屋根は日射熱が当たりますので結露がし難いのですが、状況から判断しますと、ほぼ全面に結露が生ずる構造となっている事が考えられます。
家づくりの基本的な施工法を逸脱した小屋裏の納まりであるとも思われますが、何せメールの文書だけで断定できませんので、この回答を参考にして、施工業者に充分、調査をして戴き、場合によっては抜本的な改良工事が必要となるかもしれません。