高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

構造・建材について

断熱性や防音性、構造の強さなど

2022.06.09

家の揺れに悩まされて10年経ってしまいました

質問者/愛知県岡崎市・SRさん(会社員・36歳・男)

はじめまして。10年前に建売で買いました。木造2階建てで1階は、キッチンを含む1ルームで14畳ほどあります。トイレ、バスがあります。2階は6畳の和室、12畳の洋室、4畳半の納戸があります。
季節風が強い時は、2階の部屋は揺れ、きしむ音までします。特に和室はひどく、季節風で蛍光灯のかさが外れたりしました。この和室は、階段を上り下りしたときも響き、普通に和室を歩いても縦に揺れて、とても寝られる部屋ではありません。購入した時からなので、その時に対応すればよかったのですが、住宅会社は直しようがないと言い、自分の家も同じだと意味のないことを言って対応してもらえませんでした。雨漏りもまともに直してもらえず、自分で接着剤で何とか漏れなくしました。1階も風の強い日は壁が壊れそうな音がします。こんな状態なので、台風の時はとても寝られる状態ではなく、恐怖におののいています。子どもが2人いますが、2人ともあまり2階で寝ようとはしません。精神的に参ったこともあり、一年中こんな不安から解放されません。
家を売ろうにも条件の悪い家なのでとても売れませんし、ローンもまだかなり残っていてリフォームもできません。木造住宅はこんなに脆いものなんでしょうか?何かいいアドバイスをお願いします。
家が揺れる要因には、地盤の揺れ波長特性と構造体の揺れ波長特性が大きい場合があります。本件は階段の上り下りで揺れるということですので、構造的な問題がありそうです。10年ほど前には、このような建売住宅が多く販売され、その教訓をもとに平成12年より、構造体と雨漏りに対する瑕疵担保責任という法律が制定されました。本件はその法律以前に建築され、適用が受けられない案件と思われます。
その揺れの程度や台風の時の激しさを文書だけで判断できませんが、不安でいっぱいであることは承知できます。構造を確認しなければ断定できませんが、解決方法としては、外壁を外し構造体の外側から構造用合板を打ち付けて、耐力壁を増加させ、構造体の強度を増す工事が必要と思われます。10年前の外壁の場合、そろそろ取り替え時期も近いと思われます。思い切って外壁材を取り替え、その際に現在入っている筋交いの外に合板を打ち付ける補強工事を行い、その外に通気層をつくり外壁材で仕上げます。
買い替えや建て替えは多額のお金がかかりますが、上記の対応なら費用的にも少なく済みます。この補強工事で構造体が補強されるだけでなく、構造体の揺れ波長特性も変わるので揺れなくなると思われます。愛知県の場合、現在まで震度6以上の地震は発生しておりませんが、今後いつ発生してもおかしくありません。しっかりと対応をしておくべきです。販売業者に掛け合っても無理なので、顔の見える地元の工務店に依頼すべきでしょう。