高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

結露と換気の問題

窓の結露や壁のカビ、床下の換気の悪さなど

2022.03.17

結露か雨漏りか判断しかねています

質問者/大阪府高槻市・FYさん(主 婦・32歳・女)

 ある長雨の日に気づいたのですが、北側1階にあるトイレの壁で、下隅に薄茶色の2センチくらいのシミがありました。触ってみると少し濡れていました。湿気っている程度です。そのシミの20センチ上の壁紙の一部分が、冷たくて少し浮いているようでした。屋根裏・床下ともその日に点検しましたが、乾燥していました。雨があがって、次の日にはそのシミも乾いていて、最近降った雨にも変化はありませんでした。
 これは結露だったのでしょうか? 施工業者は特に点検もなく、結露だと言い張っています。新築で築2年になりますが、問題のトイレやその他の窓は結露したことが一度もありません。壁内だけ結露することってあるのでしょうか?
 北側のトイレの床付近というと、一般的に結露の可能性がもっとも高いといえる部位であることに違いありません。結露は湿度が高くて低温な部分に発生するからです。結露もその時の状況で発生したり発生しない場合があります。トイレの場合、ほとんどが恒常的に高い湿度(絶対湿度)で推移しておりますが、その時の気温などで低温部分が出来たり出来なかったりするからです。
 また、結露と断じるにはその部分の断熱材に断点がないかどうかの確認が必要です。断熱材が湿気を含んだりしてズレ下がり、断点が出来ますと、その部分だけ結露を起こす場合があります。さらに、その断熱材のズレ下がりの要因が雨漏りだったりする場合もあります。雨漏りの場合、住宅品質確保促進法(品確法)で施工者側の責任が問われる場合があり、雨漏り以外の結露だとする案件が増えています。
 本件の場合、雨漏りが原因かどうかを、この文書だけで判断できませんが、雨漏りは、その時の風の吹く方向、強さなどで漏水する場合としない場合があります。上記のことを念頭に施工者に対してしっかりと点検していただくことが何よりも先決と思われます。