高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

構造・建材について

断熱性や防音性、構造の強さなど

2011.03.19

充填断熱材の工法について

質問者/東京都小金井市・Tさん(会社員・32歳・男)

 先日、新築を依頼しているハウスメーカーと断熱材について打ち合わせをしたところ、メーカーの説明では、内側から(石こうボード→ロックウール→ダイライト→透湿シート→外壁材)となっている、とカタログを見せてもらいました。
石こうボードとロックウール間には、防湿シートなどは挟まないのか?と質問しましたが、問題ないとのことでした。帰宅後、インターネットで調べたところ、防湿シートを挟むハウスメーカーもありました。
 また、床断熱には、水分を含みにくい素材としてロックウールではなく「ポリスチレンフォーム」を使用する、と説明がありました。
 新築予定地は千葉です。湿気などでの結露および断熱としては心配ないのでしょうか? よろしくお願いいたします。
 寒さを防ぐためには、断熱材を厚くするより気密性を高めた方が効果的です。
そのためには高気密にするべきであるという考え方が順当です。北海道のような寒冷地は年間8ヵ月間は冬ですが、千葉などの温暖地は8ヵ月間、夏だと言ってもいいでしょう。
 このため、夏場に湿度の高い千葉などの地域では冷房を行った時に、多湿な空気を引き込んで内部に張ったポリフィルムの気密シートに結露を発生させる場合があります。気密性を向上させるには、ポリフィルム以外の合板など大きなボード状のものを使用して、継ぎ手を気密テープで止めるなどの方法がベターです。
 しかし、施工技術の精度が問われますので十分に吟味する必要があります。
 床の断熱材にポリスチレンフォームを使用するのは賢明な措置です。仰せのとおり、床下はロックウールがたるんでしまい、そのたるんだ部分が低温になりやすいので、ボード状の断熱材の方が向いています。しかし、これも施工が大変に困難ですので、隙間のないような丁寧な作業を要求すべきでしょう。千葉県のような温暖地では、単に高気密・高断熱というくくりだけでなく、冷房対応に十分に配慮した設計と施工が求められます。様々な住宅システムが存在しますので、十分に研究され悔いの残らない家づくりを楽しんでください。