高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

工事ミス・トラブル

床下浸水やアルミサッシの歪みなど

2022.10.12

基礎が割れてきています

質問者/三重県亀山市・UHさん(会社員・33歳・男)

 昨年、土地代が安かったため、注文住宅を購入しました(建築条件付・2×4・布基礎)。しかし引渡し後、すぐに住宅会社が倒産(2×4大手です)。新築なのに保障もない家になってしまいました。建築中にも、いろいろといい加減な建築部分や口を出さなければ利益優先のプラン等???と思うことがたびたびあり、「こりゃやばいな」と思ってはいたんですが…本題です。
 住宅の基礎が割れてきています。家の北側に駐車場をつくり、駐車場の抱壁を兼ねた「高基礎」というやつで、高さが160センチぐらいあるのですが。この基礎のちょうど真ん中ぐらいに縦ヒビが入っているのを2ヵ月ほど前に発見しました、まぁ表面の化粧が割れたのかと思い、ほっておいたのですが。昨日、床鳴りの修理に床下へ潜ったところ、基礎の裏側で表と同じ位置にヒビが入ってるのを見つけました。大きさは裏は縦50センチぐらいで幅はほとんどありません。しかし表は幅1ミリで縦1メートルほどに成長しています。これって基礎が割れてきてるんでしょうか? 早めに手は打たないといけないのでしょうか?住宅会社が倒産している以上、責任はどこにも問えずに自己費用での補修になるのでしょうか? 基礎の施工業者には責任追及できないのでしょうか?私事ですが、全額フルローンで購入したため、金銭面での余裕がありません。本当に困っています。
 文書からだけでは正確に断定できませんが、裏表からのヒビ割れは、構造クラックであると思われます。ヒビが大きくならないうちに、基礎の裏表からヒビの長さより少し長めの100ミリ幅くらいの鋼鉄の平板に、ヒビを挟む位置に穴をあけて、通しボルトで押さえ込む対処法があります。この方法なら、あまり費用もかからずに施工が可能です。
 基礎工事を行った業者と建築会社が、どのような契約を行っていたかにもよりますが、多くは下請け業者なので建設会社の指定する仕様で工事を行っており、基礎施工者に責任を負わすのは相当困難と思われます。平成12年4月以降に竣工した住宅には、住宅の価格に関らず、このような構造体に問題が発生した場合、住宅品質確保促進法の法律で施工者に瑕疵担保責任が義務化されております。
 しかし、その施工者がこのような事故に遭遇したときに対象となる、何らかの保険に加入していないで破綻した場合、責任者の所在が不明となります。まず、本件が救済できる保険加入の有無を確認すべきでしょう。
状況から察して保険加入は望み薄のようにも思えます。
 かと言って、基礎のヒビ割れは放置しておけないので、上記の対処法は費用もさほどかからないので早急に対応すべきと思います。しかし、残念ながら価格を優先するあまり、破綻するような業者と契約した責任と、契約時に保険加入の確認を怠った責任が、本件の当事者にも多少はあると思わなければなりません。