高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

工事ミス・トラブル

床下浸水やアルミサッシの歪みなど

2022.08.09

立ち上がり基礎の被り厚不足

質問者/東京都杉並区・KHさん(66歳・男)

 大手2×4ハウスメーカーで建築中です。立ち上げ基礎の巾は150ミリですが、玄関まわりは断熱材と框を回すため上部30ミリ程度は基礎巾は120、それより下は150が設計図面です。しかし、施工ミスがあり下部まで全部120巾となってしまいました。
 その結果、鉄筋D16とD10の関係で内側の被り厚が25ミリ程度の部分が生じてしまいました。外側の被りは60確保されています。
 この被り不足対策として、土間コンの代わりに強い耐力コンクリを表面を荒らした既設基礎コンに密着するように充填し、さらにその境界部分上部に防水処理を施し、コンクリ剥離が生じても水の浸入を阻止する…という案が提案されました。これは妥当な提案でしょうか。
 判断がつかず困っています。ぜひ教えていただきたくお願いします。
 コンクリートの被り厚が大きいのに越したことはありませんが、工事現場は施工の進行に伴い、さまざまなミスや事象がつきものなのです。特に基礎の部分は家を支える部位ですから、完璧な施工を望みたいものです。かといって、最初からやり直せと要求することばかりが賢明な解決法ではありません。現場の関係者も最善の対策を講じようとしているのでしょう。本件の場合、被り厚さの不足した部分が基礎の内側だったことが幸いだったと思われます。
 ハウスメーカーが提示した【耐力コンクリを表面を荒らした既設基礎コンに密着するように充填し、さらにその境界部分上部に防水処理を施し、コンクリ剥離が生じても水の浸入を阻止する】との提案は、基礎の内側であることで容認できる対応策だと思われます。
 本件のような要因で、竣工後に構造体に問題が発生した場合、瑕疵担保責任の対象となります。つまり、法律でハウスメーカーの責任が義務づけされているのです。したがってハウスメーカー側も、事後の対応も考慮してしっかりとした補修施工を行うものと思われます。
 ハウスメーカーを信頼し、楽しい家づくりを遂行してください。