高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

工事ミス・トラブル

床下浸水やアルミサッシの歪みなど

2022.10.25

中古住宅の床の歪について悩んでいます。

質問者/名古屋市千種区・TEさん(会社員・38歳・男)

 私たちは間もなく中古住宅(平成11年12月新築 木造スレート葺・2×4・3階建て)を購入予定なのですが、先日物件の家を見ていたら2階リビングの床(フローリング)ゴルフボールが転がるぐらいの傾きがあり現在の持ち主(住居中)に確認したところ、新築購入した当時から気づき購入した業者に連絡したところ「この傾きは建築基準内の傾きなので、どうしようもできない」と返答があって修復は諦めていたそうです。実際のところ本当にどうしようもできないのでしょうか。そんな建築基準があるのでしょうか。教えてください。
 また、どうにかできるとしたら 私たちがその業者に対してクレームで保障してもらえるのでしょうか? 間もなく購入予定なのでとても不安です。
 家の傾きを許容範囲を明示する建築基準法など存在いたしません。2×4の住宅は、基礎工事が出来上がると、最初に床を水平に敷き込みます。したがって、在来軸組工法より、床の水平度は取りやすい構造です。問題は、竣工後に傾き出したのであれば、これからも、さらに傾き傾斜が強まる可能性もあり得ます。
 家の傾きは、ほとんどが不同沈下といいますが、敷地の地盤の地質や地層水平度、そして地耐力に対する家の加重バランスなど、要因はいくつも考えられます。他のトラブルなら改修、補修で対応できますが、不同沈下による家の傾き現象は、補修費用も莫大なものになります。2×4工法の場合、軸組工法の土台上げ改修ができないため、基礎ごと持ち上げて水平にします。
 平成11年12月竣工ということは、翌年12年4月からだと瑕疵担保責任という法律が施行され、本件のような案件に対して、施工者の責任が発生する場合もあります。つまり平成11年竣工の場合、業者に責任を問うことが非常に難しいのです。時期的には駆け込み的な販売とも思えてしまいます。
 結論から申し上げて、購入がこれからであるならば、購入そのものを諦めたほうが良いと思います。