高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

結露と換気の問題

窓の結露や壁のカビ、床下の換気の悪さなど

2023.04.25

床下の結露とカビを指摘されて悩んでいます

質問者/函館市・FFさん(会社員・36歳・男)

 築7年、2×4。先日近所で羽蟻駆除を行い周囲の家に影響があるかも、と言う事でその業者が我が家に訪問して来ました。デジカメを持って床下に潜り写真を見ましたところ、中心部で断熱材受け木材と根太(?)受けが濡れており腐朽菌が見られると、布基礎下辺が黒くカビが生えていると、土間コンが一部ヒビが入っている、など緊急事態との事でした。この秋には症状が進むので対策として調湿剤を敷き詰め送風機を設置、薬剤塗布する必要がある(70万円~170万円)との事でした。冬には窓結露が多いので心配はしていましたが、大工工事などもしなくて良いのか、他に方法は無いのか(bestか)、調湿剤は本当に永久か、薬剤の体への悪影響など、考えるときりがありませんが、時間にも余裕が無いとのこと、即契約は断りましたが(即契約で結構安くなる)大切な基礎での大事件だけに、まずこれ以上症状が進行しない方法と、どういう方法が一番良い方法であるのか悩んでいます。宜しくお願いします。
 ちなみにその業者は工務店などに相談すると、かえって症状が悪化することもあると話していましたが、そういうことはあり得ることなのでしょうか。家造りのプロに任せてはいけない分野であるとは思えませんが。(残念ながら我が家を建てた工務店は昨年倒産しました。)
 周辺の多くの住宅が同様の問題を抱えていると思います。要因は地下水面位といって地盤面の高さと床下地盤面の高さにあると思われます。排水し難い地盤面では、地盤の近くまで地下水があがってきており、地盤面より床下地盤をかなり高くしなければなりません。これは床下のコンクリートで防げる問題でありません。コンクリートはいくらでも湿気を通過させてしまいます。したがってコンクリートのヒビが直接の要因ではないと思われます。中央部分が腐蝕するのもその部分に通気が充分でない事が伺えます。業者が指摘するように、放置したままですと深刻な問題に発展するする事は明らかです。
 かといって即契約で価格を下げるととか、施工業者に相談すると一層事態を悪化させるなどとの説明は、信用を逸する営業トークである事も明らかであると推察されます。
 対応方法は、床下に乾燥した砂を敷き込み、その上に防湿シート(ポリフィルム)で完全に覆ってしまいます。更に乾燥砂を敷き込みます。その上で床下の換気を促す方法をとりますと、この方法で殆どの問題を解決出来ると思います。調湿剤の散布はこのような状況下で始めて効果を有します。
 この程度の工事ですと、大きさにもよりますが、数十万円程度で施工可能であると思われます。
 念のために防腐剤を塗布した方が良い事は云うまでもありませんが、防腐剤の有効期限はせいぜい十年未満で、これだけに頼るのは危険です。