高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

工事ミス・トラブル

床下浸水やアルミサッシの歪みなど

2023.05.10

基礎厚が大きくばらついています

質問者/東京都大田区・SEさん(会社員・43歳・男)

 現在、新築中です。建売業者の孫受けが基礎をやったのですが、H鋼を外側に置き、そこに板をはめこみ、内側のベニヤをセットしてコンクリートを流し込んだのですが、外側のH鋼がばらばらだったため、コンクリートの壁厚が180~360ミリと大きくばらついています。建築家は最低180確保できていれば大丈夫であるといいますが、地震のときに応力がかかり、ひびがはいるのではないかと心配しております。アドバイスください。  
 通常、基礎コンクリート厚さにおいて、設計寸法の数ミリ程度の誤差はあります。しかし、本件のような180ミリにも及ぶ厚さの違いなど、聞いたこともありません。基礎の外側がそんなに膨らんだ場合の美観上の納まりが、どのようになるのかが気になります。
 確かに理屈から言ったら圧縮強度を受持つコンクリートですから、最低180ミリあれば強度が確保されていることになります。これは、地震の応力に対しても言えることです。しかし、このような施工精度状態で、引張り強度を受持つ鉄筋が上手に組まれているかが心配になります。また、鉄筋の被り厚さといって、コンクリートの表面から鉄筋まで最低6センチ以上にしなければなりません。これは建築基準法の法令で定められています。この、鉄筋の被り厚さが足りない場合は湿気によって鉄筋が酸化して膨らみ、コンクリートに亀裂が入る場合もあります。
 気なることは多いのですが、鉄筋の量と、この被り厚さが確保されているのであれば、強度上の問題はないでしょう。住宅品質確保促進法で、基礎コンクリートに亀裂などの瑕疵がある場合、施工者側に施工責任を義務化しています。問題が発生した場合は法律を盾にして交渉ができます。