高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

その他の問題

虫や騒音、振動など、その他の問題

2023.09.06

音の内部反響をはじめとするウソだらけの工法

質問者/トステムテスト

学生時代に音をめぐる隣人トラブルを経験しているため、静寂が確保できる家をつくりたいと工務店に相談したところ、某社の工法を強く勧められて導入しました。
完成して住み始めると、屋内外の音は相互に遮断されているようですが、生活音は屋内で物凄く反響します。大げさではなく、1階と2階の話し声が筒抜けな状態です。何しろ二世帯住宅なので、事態はとにかく深刻です。工務店もさすがに慌てたらしく、2階の床にクッション材付きのフローリングを貼って2重にしたり、1階の天井にも消音性の材料を貼ったりしましたが効果はさっぱり。私が望んでいた静寂はどこにもありません。
また、年間トータルで一般住宅程度と言われた電気代はわずか1ヶ月で4万円を超えました。それを指摘された工務店は、当初全6台のエアコンを24時間運転するよう指示していたのに、突然方針を転換。常時稼動している換気システムがあるから1・2階各1台のエアコンだけ運転していれば十分だと言い出す始末。しかしこれでは夏暑く冬寒いので、換気のために必要とされ設けた開口部をガラスや扉で塞がざるを得なくなりました(自費で)。
しかし、どれも焼け石に水。妻は親に気を遣い過ぎて体調を崩し、同居生活を解消せざるを得なくなって我が家は貸家暮らしを余儀なくされています。
他にも、建築前に受けた説明と異なる部分が山ほどある家ですが、床と天井を補修したことで役目を果たしたと思っているのか、工務店からは何の音沙汰もありません。
この工務店を選んだのはほかならぬ私です。親と妻子に多大な迷惑をかけ、一生消えそうもない後悔の念に苛まれています。

質問がかなり感情的になっており、私達回答者が正確な回答を行うための情報が少なすぎるようです。
出来上がった家の仕様を冷静に検証し、想定外の騒音問題、高額な電気代金の要因を特定する事が先決です。

暖かい家は気密性能を、涼しいは断熱性能を、と云うのがセオリーです。
この気密住宅の性能は、上がるほど外部音を遮断した分だけ、家屋内の反響音が大きくなります。
この現象は気密住宅の宿命でもあり、そのための対応策としては、1階天井に2階の音を吸収するグラスウールを敷き込む事や、床や壁、家具、カーテンなども吸音性の高い素材を用いるなどがあります。

エアコンの使用法も工夫する事でかなり省エネ稼働をすることが出来ます。
例えば低格4kwのエアコンにはAPF「通年エネルギー消費効率」が、最低4.0程度、つまり4×4=16kwもの熱を外気から運ぶ性能を有しています。
高気密高断熱の家では、エアコンを止めずに稼働し続ける方がAPFを高く維持できます。16kwと云うとこのエアコンを上手に使用すると一台でも相当の面積の家を暖められます。

本件には家の床面積、断熱材仕様(厚さ、種類など)が書かれていません。
また換気システムと開口部ガラスや窓の相関関係を把握出来ません。
いずれにせよ、出来た家を冷静に分析し、性能を把握すする事で、根本的な対応策を思考すべきです。
ご家族が穏やかで快適過ごすためには、施工工務店を上手に動機づけしながら、解決策を講じて行くべきで、その方法は必ず見つかるはずです。