高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

家の外回りについて

外壁や屋根のデザイン、土地の水はけなど

2023.10.20

べた基礎に水がたまるようになりました

質問者/千葉県柏市・匿名さん(39歳・女)

 初めて投稿いたします。築約9年の建て売り木造住宅に住んでいます。この夏以来、雨のあと、基礎部分からじわじわと水が漏れ出すようになったため不審に思い、床下収納庫の部分から床下を覗いてみたところ、床下に水がたまっている状態でした(一日中、雨が降り続いた日は数センチたまり、その後2~3週間かけて水がひいていくようです)。自宅周辺は水はけが悪く、ときどき道路が数10センチ冠水してしまうような土地ではありますが、わが家は盛り土をして道路より70~80センチ高くしてあるので住宅部分にまで水がきたことはなく、床下の排気口(というのでしょうか?)から水が入ったということはあり得ません。
 何軒かのリフォーム業者に見てもらったところ、いずれの業者も、基礎はべた基礎と呼ばれるものであり、本来は防水されているはずだが、どこかに亀裂でもあり、地面(つまり、わが家の場合、盛り土)の水分がしみだしているのだと思うとの返事でした。また、どの業者も配水管などからの漏水の可能性はないようだと言っています。対処法についての意見と修理方法・費用についての見積もりは、業者によってさまざまで判断がつきかねています。もちろん、現場を見てみないと何とも言えない部分があることは十分承知しておりますが、どのように対処すべきか判断する材料として、ご意見がうかがえればと思い、投稿した次第です。特に知りたいと思う点は次のとおりです。

1)根本的な解決法、つまり水が入らなくする方法はあると思われるか。あるいは、入った水を排出するという対処療法的な方法を考えるしかないのか。
2)これは施工のミスなのか、やむを得ない劣化なのか。
 
 ちなみに同時に同業者によって建設された隣家(2軒並んでの建て売りでした)の床下を覗いてもらったところ、乾いていて何の問題もなさそうだということです。よろしくお願いいたします。
 床下に雨水が溜まる状況をそのままにして、対処療法的な方法での対策は土台や床下付近の主要構造木材の含水量が増加して腐朽菌が発生する恐れがあり、極めて危険です。確実に床下に水が浸入する状況を改善しなければなりません。文章だけでしか判断できませんが、止むを得ない劣化で床下に雨水が浸入することは考えられません。
 配管の漏水でもなく、地盛りをした敷地の状況から判断しても、基礎の亀裂からの雨水浸入も非常に少ない確率であると思われます。当方が今までの経験で、本件と同じような事象がありました。原因は外壁材と基礎の間に取り付けられる水切りが内側に逆勾配となっており、外壁を伝わって壁面の下部に流れ着いた水が、水切りの内側にたまり、水切りの折り曲げ部分が腐食して、床下内部に浸入しておりました。
 本件では、外壁や水切りの状況が記載されておりません。中には水切りを使用しない、外壁の納まりもありますので、同じ要因かどうか判断できないのですが、一番可能性の高い原因であると思われます。同業者が建築した近所の建物に問題がないということですが、カラー鉄板の折り曲げでつくられた水切りの場合、現場の状況で稀に逆勾配に取り付けられる、施工ミスをする場合がありますので、調査すべきでしょう。
 いずれにしても、そのような大量の雨水が浸入するということは、基礎の亀裂や床下換気口が要因であることは考えられません。基礎の上部、つまり、外壁部分の欠損が一番の要因であると思われます。