高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

結露と換気の問題

窓の結露や壁のカビ、床下の換気の悪さなど

2021.03.03

基礎の防湿シートの耐久性について

質問者/長野県・匿名さん(34歳・男)

 お世話になります。
 畑であった土地を農地転用の届けを行って、住宅を建てる予定です。SS式の地盤調査を行ってもらったところ、0~1メートルまで自沈、1~1.25メートルまでN=3、1.25メートル以上がN=5という結果でしたので、1.25メートルまで表層改良ということで、凝固剤とセメント注入が必要となるそうです。
 基礎については、本来はベタ基礎を希望していたのですが、表層改良を行うということもあり、そのメーカー(大手木造系住宅メーカ)の標準である布基礎5トン・ベースで納得することにしました。しかし、防湿コンクリートについては、坪当たり1.5万円ほど高くなると言われ、防湿シート(厚さ0.15ミリ)を敷くことのみの対応をすすめられています。ただ、周りが畑であることによる湿気対策や、雑草が生える可能性や防蟻対策の観点から、厚さ0.15ミリの防湿シートだけでいいのか不安が残ります。
 この場合、家本来の寿命を考慮した場合、防湿シートのみで十分なのでしょうか? また、防湿シートを数枚重ね合わせることや、厚手のものを敷くようなことがその改善になるのでしょうか? ご意見をいただければと思います。よろしくお願いします。
 まず、地盤の地耐力を改善することと防水シートの関係は別に考えなければなりません。できれば、質問者が希望しているベタ基礎のほうが、さまざまな面で有利であり、業界全体でも昨今は、不同沈下や基礎トラブルの少ない、ベタ基礎に移譲してきています。また、地盤改良をした敷地にもベタ基礎のほうが有効に働きます。
 防水コンクリートも、防水シートも、地盤面の高さや地下水面位(地盤を掘って水の上がる面)が高い場合、どんなに吟味したコンクリートでも、シートを何枚張っても、長期的にその効果を期待することはできません。敷地全体や、床下の地盤面を透水性の良い盛り土を行って、水が床下に回らないようにすることが最も効果的な方法です。