高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

工事ミス・トラブル

床下浸水やアルミサッシの歪みなど

2024.02.06

エアコン室外機壁掛けによる騒音

質問者/さぬきうまれ

 昨年4月に一戸建て(売建て)が完工したのですが、エアコンの設置に関し、壁の穴あけの際に配線等を間違って切断する等のトラブルがあるため、建物を建てた自分(工務店)に任せないと(エアコンはF通しか選択なし)責任が取れないと、と言うので仕方なく割高なエアコン4台+その工務店の手数料として8.52万円を支払い設置してもらいました。
 当初、2台置き工事での設置予定でしたが、完工直前になって壁掛けでないと設置できないと言いはじめました。
 3台横並びに固めて壁掛けするとのことで、壁の強度上の問題、防水処理の不安もあって嫌だったのですが、その工務店が問題ないと言い切ったので、仕方なく任せました(追加費用まで請求されました)。
 ところが、11月になって暖房を初めて入れてみると、その設置した内側の部屋でとんでもない大騒音(共振音)がすることが判明。
 工務店に連絡し、騒音測定してもらったところ、エアコンを稼働させると、稼働前に比して10db以上、騒音レベルが上がるような状況です。
 この対策として、特注の架台を壁際に設置して対応するが、その費用はすべて当方持ちといってきました。 最初にクレーム処理を求めたつもりですが、先方はクレーム対応をするつもりはないようです。
 そもそも先方が選択した設置方法の上、設置の際に稼働チェックをしていないことが明白にもかかわらず、今回の場合、先方が費用負担せずこちらが費用負担しないといけないというのが納得できません。
 ちなみに、最初から素直に2段積みに出来なかったのは、狭小住宅のため隣との間が狭く、ブロック塀より上の部分にまで室外機を浮かせる必要が有ったからです。ただ、このような盛大な共振が発生する可能性があるなら、当然ですが、別の面に直置き2台積みすることを選択していました。
 さらに説明しておくと、完工後転勤となり自分で住んでいなかったため、今回の件も発覚が遅れた背景があります。

皆様、アドバイスを、どうかよろしくお願いします。
エコ機器の代表格である、高性能エアコンやエコキュートの供給量が急激に増加しており、震災後はさらに拍車が掛っているようです。
これらの機器は、必ず外気から熱を取り出す(冷房中は吐き出す)ための室外機が用いられます。

エアコンメーカーで構成する冷凍機工業会では、隣家の居間や寝室付近に、室外機を取り付けないようにする指導書がだされています。
しかし、施主の使用状況に関する要綱らしいものは整備されていないようです。

特に本件のような狭小地の場合は、隣人に対する配慮の他に、塀などによって排気スペースが取れない場合、極端にエアコン性能を低下させる場合があります。
本件の場合は、おそらくエアコン性能を保持できる高さ確保のため、室外機を壁に取り付けたものと思われます。

この壁設置用のブラケット(架台)にも防振仕様は存在しますが、稼働時の振動音を完璧に無くする事はできません。
対策としては、クラビヤさんが指摘の通り、やぐら式架台になるかと思われます。

私達、家づくりに関わる業者の多くは、取り付けるエアコンの性能を充分に確保出来るために、室外機と壁からの外気吸いこみ距離、充分に拡販できる放散距離や、隣人に対する配慮などには神経を使います。
しかし施主が使用した際の振動対策には無神経なのが実状のようです。

本件の費用分担については、後付け設置エアコンの業者利益率が必ずしも十分であると思えない事から、架台設置費用のすべてを負担させるのは難しいと思われます。
業者さんに状況を把握して戴きながら、出来るだけ費用負担を安価での架台設置を行うよう、丁寧に要請する方が賢明と思われます。