高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

構造・建材について

断熱性や防音性、構造の強さなど

2013.01.21

柱と基礎の位置ずれ

質問者/香川県・ARさん(会社員・27歳・男)

 初めまして。よろしくお願いいたします。
 現在、家の進捗状況としては、棟上、屋根工事が完了している状況です。この間、家の出来具合いを見に行ったところ、気になる箇所があり、質問させていただきました。写真のように柱(梁を支えている4寸柱)・土台の下側にコンクリート基礎が半分ぐらいない状態なっている箇所が2ヵ所ありました。
 工事業者さんは問題ないとの見解なのですが、本当に大丈夫なのでしょうか?
 いろいろ調べてみましたが、柱土台の下側に基礎パッキンがないのは欠陥箇所という事例がありました。また、このような場合、補修する必要性があったとして、素人考えでは、基礎がない部分にコンクリートを打増し(鉄筋必要?)ぐらいかなと思っているのですが、妥当な判断なのでしょうか(というか直せるものなのでしょうか)?。よろしくお願いいたします。
 写真で見ると反対側の板の意味がよくわかりませんが、後日、取り外す基礎コンクリートの型枠がまだ付けられたままになっていると判断して回答します。
 おそらく基礎コンクリートに、メンテナンスのために人が通るのと、通気のための開口部分だと思われます。このように基礎コンクリートに連続しない部分があることに問題はありません。しかし、柱の荷重を集中して受ける場所ですから、その部分に断点があれば当然ながら構造的に弱くなります。基礎パッキンの問題ではなく、構造過重の問題ですのでしかるべき対応をしなければなりません。
 柱は、集中荷重を土台に伝えますが、土台はその荷重を基礎に等分布作用(基礎に広く分ける作用)させるように役割分担があります。したがって柱の位置の近くには、その断点部分をつくらないように、設計段階から配慮しなければなりません。
 本件においては、基礎コンクリートに、フォーリーアンカーボールトを打ち込んで鉄筋を取り付け、断点部分の基礎コンクリートを継ぎ足す対処が必要と思われます。現在の状況なら、まだ間に合いますので早急な対応を要求すべきでしょう。しかし、通気を促す部分も必要ですので、適切な位置に通気口と人通口も取り付けなければなりません。