高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

構造・建材について

断熱性や防音性、構造の強さなど

2013.01.24

土地の湿気・地盤・排水・擁壁について

質問者/匿名さん

 約170坪程度の土地購入を検討していますが、気にかかる問題点が2点あります。

1.湿気
 添付写真を見てください。土地の奥(写真では左端)に土地より高い位置に貯め池があります。この土地も元は水田だったようです。現在は写真奥の導入路からこの土地に入るため、盛り土が入れられています。土地の一番高い部分で水田より約2.5メートル、低い部分でも約1メートルまで盛られています。一番高い位置だと、池の高さとほぼ同じ程度。十分な広さがあるので、家を建てる際は、現在約2.5メートルまで上げられている場所が平らになる程度まで土を入れようかと考えています。この位置だと池から30メートルほどの距離もあり、十分高いと思うので、湿気の心配はないと思うのですが、どうなのでしょうか?
 できるだけ現状の地形を利用し、予算が許せば家の半分程度を地下室にしようかとも考えています。この場合、水田から1メートル程度の高さに地下室が来ますが、大丈夫でしょうか? ちなみに地下室には写真手前側に出入り口をつけるつもりです(山の傾斜地を利用した半地下のようなもの)。
 また、一般的にこのような土地の地盤は弱いものなのでしょうか? いずれにしても地盤調査は必要かと思いますが、一般的にどうか、教えてください。

2.排水・擁壁
 写真手前の小さい写真は、土地の水田側です。現状約1メートル程度の盛土となっていますが、擁壁はありません。また、側溝も一部ありますが、全てではありません。一辺が35メートル程度もあるので、擁壁・排水工事をすると予算的に厳しくなるためこのままにしておきたいのですが、やはり土砂流出防止のために何らかの処置をすべきでしょうか?

アドバイスよろしくお願いします。

 添付写真だけで地盤環境を判断できませんが、たいへん複雑な地盤のようです。
 敷地より高い部分に水田などがあったとしても、建築敷地の周辺にしっかりとした側溝があり、その側溝の排水部分がさらに低い部分に向いていれば、敷地の水分含有を押さえることが可能です。本件敷地の上部と下部に、しっかりとした土留め擁壁が必要と思われます。また、上部擁壁と敷地の間の側溝を完全なものにしなければなりません。
 予算以前の問題で、敷地の地盤をしっかりしておかなければ、以後の対応が後手後手になる恐れがあります。
 どんな場合においても、敷地の盛り土、擁壁工事が終わったあとに、地盤調査は不可欠です。調査状況に合わせて、地下部分や基礎設計の仕様を決定すべきです。