高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

構造・建材について

断熱性や防音性、構造の強さなど

2013.01.29

床下のカビ・サビについて

質問者/宮城県栗原市・Y.Cさん

 いつも興味深く拝見いたしております。竣工後1年経過の拙宅についてご相談いたします。
 床下点検を3ヵ月ごとに行っていますが、基礎の状態には特に問題ありません。ただ、大引きの所々に添付画像のような産毛状のカビのようなものが見られます。増えている様子はないのですが、これはカビでしょうか? カビだとした場合、このまま放置していて問題ないのでしょうか?
 また、基礎立上がり内周にある金具(名前が分りません)の先端部がサビているのですが、これは普通なのでしょうか(添付の画像はサビが少ないもので、もう少しサビが多いものもあります。) ?
 以上よろしくお願いいたします。

 写真を見ますと確実にカビが生じております。放置したままにしておきますと、大引きが完全に腐ってしまいます。また、その上の柱や間柱にも影響を与えますので早急に対処すべきでしょう。
 木材は動く空気に接触しておりますと、本件のような腐朽菌が発生しないものです。基礎は大丈夫ということですが、床下地盤面が相当に湿っていると思われます。外部の地盤面の高さと、床下地盤面の高さを対比して床下地盤面のほうが低い場合、乾燥した砂などを入れて高くする必要があります。その上にポリフィルムを敷いて防湿を行います。
 本件の場合、さらに念入りに、電動式の床下換気扇を取り付けるべきと思われます。夏の外気を取り込むと、温度の低い床下空間に湿気を取り込んで逆効果という評論家もおりますが、空気を動かすことが目的です。上記のような対応でカビの問題は解決できると思われます。
 金物のサビですが、コンクリートを打設する際に型枠を押さえる「腹起こし」といわれるパイプを一時的に固定する仮設の金物です。どの時点で挿入したか判断できませんが、このような場所にこのような形で使用されるものではありません。このサビと発生したカビとは関係がありませんが、サビでコンクリートを膨張破壊させる場合も皆無ではありませんので、業者に取り外すことを要請すべきでしょう。