高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

家の外回りについて

外壁や屋根のデザイン、土地の水はけなど

2024.07.10

サイディングのそり、表面の塗料のはげ、一部破損に関しまして

質問者/Iさん(会社員・42歳・男)

 最近、青森市に一戸建ての木造2階建て(築10年)を購入しましたが、写真のようにサイディングのそり、表面の塗料のはげ、一部破損があります。外壁のはがれもあり、外壁が少し波打っております。このサイディングは12ミリ厚さでできておりますが、築10年でこのようにサイディングがひどく傷む理由はどのようなことが考えられるのでしょうか?
 場所は田んぼの隣に建っており、西風もかなり強いところです。このようなそりは、基礎工事が悪いことや外壁の強度不足による建物の傾きなどが最も考えられやすいのでしょうか?(ある業者の話では築10年で玄関ドアーやサッシは問題なくしまり、目測で建物は傾いていないから駆体は大丈夫ではないかとのことでした)。
 それともサイディングの品質不良だけでも起こりうる現象なのでしょうか? 建物は2~3月の雪の多い時期に建てられています。また今後、修繕を考えていますが、浮いているサイディングをビスで止め直して、コーキングをすべてやり直す方法のみでいいのか?
 それとも軽量な金属サイディングを重ね張りする方法があると聞きましたが、どちらを選択したら良いか、アドバイスをお願いいたします。管理会社の話では今のところ雨漏りの苦情はなくて、防水シートがはってあるので、すぐに修繕しなくても良いのではないかとの話ですが、このまましばらくおいておいても駆体にはそれほど大きな問題はないのでしょうか?
 質問事項が多くて恐縮ですが、サイディングがそってしまった理由と、最適な修繕方法としばらく放置しておいてもいいのかを中心に、よろしくお願いいたします。

 写真での判断ですが、まずかなり粗悪なサイディングであるように見えます。サイディングの波打ち状況を見ますと、構造体や下地(サイディングを止め、防水シートを止める胴縁)の暴れによって生ずるものと異なるように見えます。それに取り付け施工がとても乱暴な工事を行っているようです。この双方が要因となっているように思われます。
 写真の4枚目に写っている部分をサイディング出隅部分ですが、この出隅だけが出隅役物(出隅用サイディング)が使用され、2枚目、3枚目の写真ではそこに写っている出隅に役物が使用されておりません。もちろん、価格を落とすためと、施工工事を簡略にするためです。
 一部に積層剥離(内部から侵蝕されて剥離する現象)が見受けられます。放置しておくと間もなく雨水の漏水が発生すると思われます。また、漏水は断熱材が吸い込んで家を腐らせたり、住む人の健康を脅かす場合も考えられますので、早急に対応が必要と思われます。この際、サイディングを全て取り外し、防水シートの補修と下地(胴縁)を丈夫なものに取り替え、間隔を狭くする措置を行うべきと思われます。
 現在のサイディングは多種多用のものがあり、いずれも一長一短がありますが、サイディングメーカーの保証の付いたものに取り替えるのが安心と思われます。