高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

工事ミス・トラブル

床下浸水やアルミサッシの歪みなど

2013.04.01

断熱材の抜け

質問者/千葉県千葉市・SAさん(会社員・30歳・男)

 設計事務所で設計監理、地元の建築会社にて施工し、引渡しから約1年が経とうとしています。在来工法、平屋根です。2階にリビングがあり、リビングの天井部、小屋裏の断熱材についてなのですが、カーテンボックスをつけたもののカーテンボックスの部分だけ天井面が暖かいのです。監理写真でもその部分に断熱材が入っていません。ただ写真と現時点での天井の温度で判断しているのですが、設計図ではカーテンボックスの上まで断熱材を入れるようになっています。もし、入っていなければやり直させることはできますか?
 それともう1つ心配事があります。そのリビングのエアコンが天井カセット型でその小屋裏に本体と配管があるのです。先日エアコンのフレーム部から水が落ちてきたのでエアコン会社のサービスマンに来てもらったところ、配管の断熱材(エアコン配管用の)がずれていたので、その部分から結露水が落ちてきたとのことでしたが、断熱材がまいてある部分の配管と本体も多少結露しているとのことでした。そのときの小屋裏の温度は33度。今後どういった対策をとったらよいでしょうか? 断熱材がずれていたエアコン配管の写真を添付します。どうかよろしくお願いいたします。

 カーテンボックスは窓の上についているわけですかから、その外壁の外周面の温度が日射熱を受けた場合、60度以上になることがあります。千葉県のような温暖地でこそ、夏場対応を考えたら寒冷地なみの断熱材の厚さが求められます。現在の断熱基準では南下するほど断熱材を薄くしても良いことになっておりますが、温暖地の断熱基準の改正が必要です。
 本件の質問についてですが、設計図書に基づいて契約を行っているわけですから、設計図のとおりに断熱材を充填するよう求めるのは当然の権利であると思われます。また、施工者がそれを拒否する理由は無いと思われます。
 エアコンの結露についてですが、小屋裏収納式のエアコンですが、小屋裏の真夏の気温が60度を超える場合もあります。したがって、温度差が大きくなり、結露がしやすくなります。普通のエアコンより結露対策を重んずる必要があります。写真で見ますと配管の継ぎ手部分をメンテナンスがしやすいように、結露防止用の断熱カバーが剥れたままになっておりますが、確実に結露するでしょう。継ぎ手部分の完全断熱を行うべきです。本体にも軽い結露が生じているということですが、エアコンが一生懸命に仕事をするほど小屋裏の温度差が大きくなっている証でもあります。かといって、この状態の中から天井裏の気温を下げる工事はとても困難です。簡易的な方法としては、本体の下にドレンパンといわれる結露受け皿を敷設して結露水を排水する方法があります。