高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

工事ミス・トラブル

床下浸水やアルミサッシの歪みなど

2013.05.10

盛土不足? ポンプ汲み上げ浄化槽

質問者/群馬県前橋市・OTさん(会社員・31歳・男)

 昨年7月に住宅を建てました。合併浄化槽を設置し、道路側溝に排水しています。建築前に盛土を30~40センチして、現在は道路と敷地の高さは、ほぼ同じです。
 昨年の建築中に合併浄化槽を設置する段(建物自体はほぼ完成時)になり、建築業者から相談があり、浄化槽の高さと側溝の深さの関係から、ポンプで水をくみ上げて排水せざるを得ないとの話がありました。他に方法は無いとのことだったので、ポンプ代は業者持ちということで承諾し、現在に至ります。

 これまで浄化槽の検査が数回あり、指摘されたことは、
1、居住人数・期間の割りにはトイレットペーパーの滓が多い。
2、万一ポンプが壊れた時のために、もう一台予備のポンプをつけることが望ましい。
という2点でした。
 また、住んでいて気付いたことは、1階トイレから臭い(古漬けのような臭い?)がすることです。

 私、素人ながら、これは盛土が足りなかったということが原因なのだろうと考えます。しかし、建築前の打ち合わせ時には、私のほうから「費用を抑えるため盛土は最小限で」とは言いました。

そこで質問です。
Q1、ポンプでくみ上げて排水するということは、建築業者のミスと思ってよいのでしょうか? 確かに私のほうから盛土は最小限とは言いましたが、ポンプが必要なほど低いというのは、問題なのでしょうか?

Q2、もし、業者の責任だとすればどのように行動すべきでしょうか? 引き渡しから期間がたってしまうと、責任追及は無理なのでしょうか?

Q3、業者の責任は無い場合には、今後浄化槽を使用するうえでの注意点はありますでしょうか?

以上よろしくお願いいたします。

 1階のトイレから臭気がしたことが要因で、本件の質問に至ったものと思われます。しかし、1階トイレの臭気と、敷地高さは関係しないものと思われます。
Q&A方式で回答します。
 A1・ポンプでの汲み上げ排水については特に問題はありませんが、盛土を最小限にすることによって浄化槽が側溝より低くなり、ポンプが必要になるということを事前に調査し、そのことをお客様に伝えるべきでした。この点については、建築業者さんの説明不足があったといえますが、このような敷地は本件以外も多く存在し、当然ながらポンプ排水を余儀なくされます。敷地の高さと側溝の高さによっては浄化槽に限らず、雑排水などもポンプ排水を行わざるを得ませんし、ポンプが正常運転している限り、特に問題はないと思います。
 A2・ポンプが必要になることが事前にわかったのか、工事途中でわかったのかが、明確ではありませんが、建築業者さんの負担でポンプを取り付けたということは、説明不足を考慮し、責任を負った形になったことと思います。予備ポンプの件ですが、通常では1本でも問題はないのですが、交互運転させてポンプ寿命を延ばすことができることと、どちらかが故障した際の対処が可能になります。また、降雨時期などにポンプが故障した場合、トイレが使用できなくなる場合もあり、その予備ポンプを備えたほうが良いと思います。予備ポンプ設置費用は、今回の経緯を踏まえた上で業者さんと相談してください。
 A3・特に注意点はないと思いますが、浄化槽の場合、定期的な保守点検(有料)が必ず必要となります。そのつど、点検業者さんに適切なメンテナンスを要請することになります。本件に限らず、浄化槽の管理はそのようにしております。1階トイレの臭気ですが、浄化槽の臭気は便器のトラップ(臭気止め)で室内には上がってこないようになっています。洗面器具や換気設備などの状況を調査して対応してください。