高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

工事ミス・トラブル

床下浸水やアルミサッシの歪みなど

2013.10.23

防水紙がなかった外壁工事とシロアリ被害について相談できるところを教えてください

質問者/<茨城県つくば市・MTさん(公務員・56歳・男)>

 ある大手住宅メーカーが17年前に建てた2×4住宅を、8年前に中古住宅として個人から購入しました。最近、建物の北西の角の部分が、床から2階の部分までシロアリに喰われていることが分かりました。外壁の一部を剥がしてみると部分的に防水紙が入っておらず、たまたまその部分のモルタルにひびが入ってしまい、雨水が浸入し、2x4の木部が濡れて腐っていました。そして、まさにその部分がシロアリに喰われていました。大手住宅メーカーのアフターサービス部門の担当者に見てもらい、防水紙がないということは確認してもらいました。現在、修理に必要な費用の見積もりをしてもらっているのですが、シロアリ被害は防水紙が入っていないために木部が濡れて腐朽したことが大きな原因だと思います。ただし、私がこの住宅を購入してから防蟻処理はしていません。修理費用のかなりの部分を大手住宅メーカーに負担してもらってもよいように思っているのですが、技術的、また法的立場からアドバイスをお願いします。あるいは相談にのってもらえる機関(できれば公的なもの)を教えてください。
 防水紙の有無が白蟻被害の原因と決めつけることはできません。白蟻被害を防止するためには、防水紙などの素材が、場合によってむしろ邪魔になる場合が多くあります。防水紙は木材の乾燥をも抑制してしまうことがあるからです。当時は今のような透湿ができる防水紙は存在しませんでしたので、なおさらです。
 また、モルタルの亀裂が原因である場合、その要因として、新築してから今までの期間に発生した地震や台風などの自然災害などが考えられ、これは施工者責任の範囲を超えるものです。結論として、施工者への修理費負担請求は大変難しいことであろうと思います。また、白蟻駆除も数年に1度程度のメンテナンスが必要です。これは施主の責任で行うべきことであり、本件質問者の意に添った解決方法をいっそう難しくしています。
 相談機関としては、県が主宰する建築指導センター(県によって名称が異なります)があります。