高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

工事ミス・トラブル

床下浸水やアルミサッシの歪みなど

2018.10.31

屋根の結露について

質問者/sora

以前に小屋裏・壁内の水染みについて質問させていただいたものです。
屋根に断熱材が施工してあるのですが、屋根に通気層がなく、結露が発生している可能性があるため、天井断熱にして小屋裏換気を設けるとよい、とアドバイスをいただきました。

写真のような染みが複数箇所にできており、雨漏りの可能性も考えられるため、先日、一面だけ散水テストをしていただきました。その結果、一箇所、水の浸入が確認でき、今後、残りの箇所も調査をしていただく予定ですが、結露の可能性については、調査をする前に設計士さんに否定されてしまいました。その内容について疑問があり、専門家の方々のご意見を伺いたく、何度も申し訳ございませんが投稿させていただきました。

設計士さんのお話しでは、屋根材(ガルバリウムで、裏に何ミリかの断熱材が付いているもの)、アスファルトルーフィング、野地板、断熱材(現場発泡硬質ウレタンフォーム)は、それぞれの間に空間は作らず、全てくっつけて施工してあるため(隙間があったとしても1ミリもない程度のものとのこと)、空気が動く空間がないので結露はしない、とのことでした。この内容は正しいでしょうか?と申しますのも、設計士さんは「複層ガラスの間にも空気が入っているが、空気が動かないから結露しない。それと同じ。」というようなこともおっしゃっており、密封されている複層ガラスの中の空気と、屋根材?アスファルトルーフィング?野地板?断熱材の間の空気を一緒のように考えていらっしゃるようで、すごく不安になってしまいました。
それぞれの材料には透湿性の違いなどもあると思いますが、例えば、硬質ウレタンフォームは透湿率が低いので結露しにくい、等のことはございますでしょうか?
結露の面でも断熱性の面でも、アドバイスいただいたように、天井断熱にして小屋裏換気を設けるのが一番良いと思うのですが、なかなか理解いただけません。もし結露していないようであれば、もう断熱性の面は妥協するしかないとも考えておりますが、結露調査について、どのように調べていただけるのか質問したところ、結露が発生しやすそうな日に、染みができている周辺の触れるところを触って、濡れていないか確かめる、とのことで、このような方法で結露の有無を正しく調査できるかどうかも疑問に感じます。結露が発生しやすい箇所は、手で触れないところではないかと思うのですが、正しく調査できる方法はございますでしょうか?

アドバイスいただけると幸いです。よろしくお願いいたします。
先ず屋根面結露は、生活空間から温められて上昇した水蒸気(空気)が屋根面で凝縮して水滴になる現象です。
論点整理をしますと本件は、金属製の屋根面にウレタン断熱材が発泡してあり、結露を生じさせる状況にありません。

複層ガラスとは例え方に誤りがあります。
複層ガラスにはそもそも湿気の入らない構造にしてあり、ガラスを挟んでいるスペーサーには乾燥剤のシリカゲルが入っています。

硬質ウレタンフォームの多くは軟質ウレタンと異なり、スキン層で殆どの湿気を遮りますが、写真で見る限り、ウレタンのスキン層以外の隙間から湿気は侵入いたします。
しかしながら以前質問の際の写真も何度も見てみましたが、本件では屋根面に結露する可能性は極めて低いと断言できます。

屋根面が硬質ウレタンで囲われている事で、取り合い部分の断熱性能の弱い部分に水蒸気凝縮(結露)が集中する割合は高くなります。
見えている染み部分の断熱補強の対策の方が有効と思考されます。