高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

NPO住宅110番・相談回答集

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2021.08.02

裏の家からの雨水桝があふれて家が浸水しました

質問者/ゆかり

父から家を相続し、どうしても孫へ、と私の子どもが幼いころから父が亡くなる直前まで言っていたので、子どもに手渡すまでは、と再三リフォームを行い、家を管理してきました。私の子もそろそろ住みたいと言っていましたが、年々劣化が酷く、床板を全部張り替えてもすぐに畳が沈むので不審に思い、調べていま
した。

床板をはがしてみると、何とシロアリにもやられて酷い湿気だったので5月にシロアリ専門業者を呼んだところ、当日、急に朝から雨が激しく降り、なんと縁の下や通気口から床下に水が流れ込んでいました。業者が近所からの雨水では、というので調べると、数年前に家を建てて越してきた裏の家の雨水桝が全く機能していなくてフタを押し上げ、すごい勢いで私の家の敷地に流れ込んでいました。

裏の家の人に話しても、雨水桝はここの玄関先にあるので以前から知っていたのでしょう、驚きもせず、全くうるさそうで取り合わないので、自衛もむなしく、1か月後にまた床下浸水してしまいました。謝罪も勿論なく何もしてくれません。
ショックと人間不信で体調を崩しました。
でも、人を介して解決できたらいいと思ってあちこち奔走はしています。


これまでなんども土嚢を積んだり、裏口の扉をふさいだりして自衛していますが、大きな台風がきたらまた浸水するのでは、と何度も行って心配でなりません。

肝心の家ですが、リフォームに当たって複数の業者にきてみてもらったところ、気づかないうちに繰り返した床下浸水(昨年、畳がぬれたのは床上まで水がきたそうです)のせいで大変深刻な状態で、1階の床はすべてはがさないといけない、と業者全員から言われました。2階まで湿気が上がってきているので、リフォームするにしても最悪スケルトン、床下に水が流れ込んでいなければ少しずつ直しながらこれからも普通に住めた、と言われ、正気を失いました。

今、一番困るのは湿気が酷く(室内の最大の湿度が93パーセント)部屋の形を保っている2階ですら泊まる事も出来ません。
また、トイレや浴室に行く床板がバキッを大きな音を立てて割れたらしく、ミシミシときしみます。

大がかりなリフォームに入る前にとても困るので、ここの床板だけでも何とか修理したいと思っています。

相手に誠意が全く感じられないので、弁護士に依頼するかもしれませんが、建築関係に詳しい弁護士がなかなかいません。

裏の家にどう要求したらいいのかもよく分かりません。
裏の家は私道にしか接道していなく、側溝も無く、駐車場を全部コンクリートで固めて、こちら側に傾斜をつけて流しています。浸透式の雨水桝が2個あるのが分かっていますが、私道に流しているので、雨水管のようなものに接続していないと思います。
相手側への今後の要求について伺えたら嬉しいです。
実状は現場を見て燐家に一方的落ち度のあるのが前提となりますが、裁判所で「民事調停の申し立て」の方法があります。
隣家(相手方)に当方(申立人)が、「一方的に不利益をもたらす事を行った」とする申し立てを裁判所に行います。

受理した裁判所は、相手方と申立人を個別の部屋に呼んで、対等に調停室で意見を聴きます。
この時には、写真や図面などなど提示した方が良いと思います。
調停室では調停員が双方の意見を同等の時間配分で聞き取りして、合意点を見いだします。

一方的な矛盾点がある場合は、裁判官と協議して相手方に改善を求める場合もあります。
調停は双方の言い分での合意点を見いだす解決法です。
合意しての調停調書が判決文と同等の効力があります。
調停合意できない場合は裁判になるのですが、殆どが調停合意がなされます。
調停調書に従わない場合は、強制執行などを行う場合もあります。

費用は数千円の印紙税しかかかりません。
裁判所の調停申し立て窓口に行くと、親切に申し立て申請書の書き方を教えてくれます。
弁護士を頼むこともなく、問題解決の糸口を引き出す事ができます。
本件は、このような公的な解決法を行った方が賢明だと推測されます。