高性能・健康住宅「ファースの家」開発本部株式会社福地建装

住宅業界最新情報

2013.02.09

平成25年施行の新省エネ基準を解説

国土交通省と経済産業省は、1月31日に省エネルギー法に基づく新省エネ基準の告示を公布しました。
住宅に関する規定は10月1日施行と消費税増税経過措置が切り替わるタイミングでの施行となりました。

この「新省エネ基準」は、個々の住宅の気候条件に基づく地域区分、暖房(または冷房)
方式、 換気方式に応じて定められています。
新築住宅は、断熱性能、エアコン設備や給湯設備等の設備機器の仕様・性能から算定され、石油・石炭・天然ガス等の化石燃料や水力・太陽・地熱等の自然から直接得られる自然エネルギーの消費量と基準値の比率である基準達成率を求めます。
その上で、それぞれの住宅の省エネルギー性能を評価します。

「新省エネ基準」では、従前の総熱損失量を床・壁・屋根の表面積で割り算する指標にかわります。
これを外皮平均熱貫流率と呼びます。
いままでの省エネ基準は、総熱損失量を床面積で割った数値=Q値が基準でした。
このQ値では、小規模住宅及び複雑な形状の住宅の場合、床面積に対する外皮表面積の割合が大く、Q値を満たすため超厚さの断熱材の施工が必要となる場合もありました。

特に住宅の断熱性能に関する基準については、ヒートショックや結露の防止など、という観点からも設けられています。
住宅の断熱構造の見直しは、エネルギー消費量削減の重要な手段です。
省エネ基準を引用している住宅性能表示基準や長期優良住宅の認定基準については、2013年度中の改定を検討しているような雰囲気もあります。

住宅の高性能化は、イニシャルコストに大きく影響を及ぼすものですが、省エネで充分に相殺出来、社会的なコストを軽減できることから避けて通れないこととなります。